◆シリウス設立1周年記念山行『御前山・集中登山』

 日時:2007年4月22日(日)
 参加者: 藤野(CL)、西山(沢L)、大塚(尾根L)、川崎、堀内、斎藤、別所、岡田、浜口、鳥澤、坂井、猪瀬、関河


  4月22日、設立1周年を記念して、沢組(惣 角沢)と尾根組(湯久保尾根)に分かれて登り御 前山頂上で合流、
帰路は惣角山のカタクリを見てから、小河内峠手前の小支稜を惣角沢に下りました。前日までの天気予報「雨」は、
当日の朝になって晴れたり曇ったりの好天に回復し、全員事故も無く下山。五日市駅前で反省会を行って、記念山
行を終了しました。カタクリの花は惣岳山は未だ少し時期が早いようでしたが、湯久保尾根の群生地は満開でした。
以下は参加者の報告です。

【湯久保尾根コース報告】  岡田 捷彦

 早朝の食べ合わせが悪かったせいか、思わぬ“途中下車(瀉)”の旅になってしまい、五日市駅の集合時間(7:30)
に遅れてしまった。立川駅にてCLの藤野氏に先に行っていただくよう連絡する。拝島駅にて二度目の下車、結局五日
市駅到着は7:55。Lの大塚氏から「今、登山口に着いた。8時台のバスが無いので、9時台のバスを待つか、タクシー
を利用して下さい」との連絡を頂く。「どちらにしてもゆっくり歩いているので、後を追うように」との指示を受ける。
構内タクシーも出払っている。タクシー待ちする4人のグループに出会う。何処まで行くのか尋ねると、御前山登山口
まで行くという。これ幸いと相乗りをお願いすると気持ちよく承諾して下さった。このグループは十数名で浅間尾根を登
るようで、タクシー分乗の最期のグループのようだった。

 登山口は宮ケ谷戸のひとつ先のようだ。早朝のせいか渋滞も無く35分ほどの乗車時間(4,100円)。
割り勘で大助かりである。運転手氏曰く「宮ケ谷戸に戻るより、この先の小沢の赤塗りの橋を渡ると宮ケ谷戸への林
道と一緒になり、近道である」との進言に従う。ここで再度、現在地確認の電話が入る。本隊は尾根筋に出たところと
のこと。4、50分の遅れのようである。林道を暫く行くと左手に小沢キャンプ場、地図で確認すると宮ケ谷戸への道で
なく、湯久保沢沿いの集落経由で尾根に出る道のようだ。戻ることも考えたが、時間のロスが増えるため、そのまま
林道を20分ほど行く。案内板に従い林道を右手に入る。この道も立派な舗装道で民家が点在している。農作業中の
人に道を聞くと、杉の樹林帯を直進して登るとのこと。道の突端に御前山への簡素な案内板が出ている。どうもこの
道は登る人が少ない山道のようだ。山襞を縫うように進む。岩稜の裾(仏岩の頭の下部?)を急登すると湯久保尾根に
出る。御前山方面に行く2人の後姿を見る。

 タクシーを降りて約1時間20分ほど一気に登り一休みしていると、単独の男性から「あれ、岡田さんじゃない、どこか
ら来たんですか」と驚きの声。一瞬この男性が誰だか戸惑う。「そうだ、関河さん!」。数日前の総会で隣席し、参加し
ませんかと初めてお話をしお誘いした方である。あの時はスーツ姿、今日はハイキングの服装。雰囲気が大分違って
いたのである。双方の経過を説明し納得する。先ほど登って言った2人は猪瀬、斎藤さん。本隊の大塚リーダー、別所
、堀内さんは少し後ろで小生が追いつくようにゆっくり歩いて下さっていたようだ。間もなく本隊と合流、お互い現在地を
確認し合うところだったので、思わぬ出会いに呆気にとられる。ここからゆるやかなアップダウン、左奥、樹の間越しに
長大な浅間尾根、三頭山を遠望。手前の陣場尾根との間が沢コースの惣角沢。沢組はもう相当上部を登っていること
だろう。開けた尾根、カラマツ林、右手、神ノ戸川を挟んで大岳山から御岳山へと続く。

 休日だというのに行き交うパーティーも少なく、新緑の静かな尾根歩きを楽しむ。道すがら、各種の植物に精通してい
る堀内さんが折々に教えて下さる。地図上の1009〜1191m地点だろうか、カタクリの花を発見、群落とまではゆか
ないが、薄紫色の可憐な花があちこちに。この周辺は春のカタクリ、秋のレイジンソウなどで有名なことを思い出す。
上からうら若き女性が降りて来る。頂上付近の花の様子を伺うと、沢山咲いていたとのこと。期待しながら最期の急登
をひと踏ん張り。北側斜面の処々に残雪。数日前の寒の戻りの名残雪を見ながらT字路に飛び出す。右へ下れば鋸山、
左へ登れば御前山、直進すると避難小屋。往来する登山者も多くなる。ぬかるみの階段路を一気に頂上へ。沢コース隊、
尾根組の先行した2人はほぼ予定時間の12時前に到着したようだ。尾根コース本隊の到着は12時45分。小生の遅れ
がその差になってしまった。多謝。

 頂上は多くの登山者で大賑い。丁度都岳連の自然保護委員会の方々がカタクリ保護のためボランティア作業に来てお
り、顔見知りの方々も多かったようだ。周辺の登山道際に新しくロープがセットされているが、今年は開花が少ないようだ。
カタクリは開花まで数年かかるとの解説板に説明されている。その年の気候にも左右されるのだが、自然環境保護の諸
問題はご苦労の多いことである。

 早々の昼食を済ませ、惣角山経由で小河内峠の手前の枯葉の急斜面を下りだす。この下山路は踏み跡はあるが、
バリエーションルートで、峠から藤倉に下る陣場尾根に併行するように下り始め、杉の植林帯を通ってしだいに惣角沢の
右岸、やがて左岸沿いに行く。一部崩落箇所のトラバースに安全を期してロープをセットしたが、出合の沢まで無事に下
ることができた。藤野、西山両氏の車に分乗し五日市へ。駅近くの音羽寿司で反省会と打ち上げを行って解散。

【コースタイム】御前山登山口8:55⇒小沢(赤い橋)⇒登山口9:35⇒湯久保尾根(集落への分岐)10:15〜40)
〔注。本隊のタイム 宮ケ谷戸登山口8:00⇒尾根突端8:55〕⇒十字路12:15〜30⇒御前山12:45〜13:05⇒
下降分岐点13:55⇒沢山15:40

【惣角沢コース報告】 川崎 義文

 山なかま「シリウス」発足一周年を記念して奥多摩・御前山集中登山が行われた。惣角沢遡行チーム(L西山・鳥澤・坂井・
浜口・川崎・総合L藤野)6名は藤原集落から入渓、約3時間で御前山頂上に至る。頂上集合時間を気にする所為か、はた
また4月の寒さの故か? 初っ端の滝は左に巻き、以後の小滝も水流を外し気味での遡行となる。最後の詰めは蟻地獄の
如き軟弱な泥と落ち葉の急斜面である。尾根道まであと20メートルあたりからカタクリが芽を出しており、踏みつけないよう
にと、違った意味での緊張が続く。数十人のカタクリハイカーが屯する頂上で尾根組8人と合流し、昼食後小河内峠手前、
無名の急坂尾根を経て惣角沢の中間点に降りて藤原集落駐車場に帰着する。


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