■石転び雪渓と飯豊連峰縦走2008  福寿新一

(メンバー) シリウス=CL 福寿、大塚、川崎  ユーマック=栗山、荻原


        石転び沢雪渓             残雪の稜線を下る。後方左=飯豊本山、右=大日岳    

 6月7日 天狗平でタクシーを降りるとすでに何人かの登山客が準備をしていて今夜の小屋の込み具合が案じ
られた。平坦な道を30分ほどのウオーミングアップで温身平、9時 梅花皮沢に入る、大きな堰堤の幅一杯に雪
解け水が流れ落ちているのを見ると途中の雪渓の崩壊が気になった。本流脇の登山道を進み、道が不明瞭に
なった所で雪渓になった本流に降りた。前を行く登山者が米粒のように小さく見える。視覚の景色より広大なの
だろう。
  12時 梅花皮沢の支流石転び沢出会。昨日小国は雨であったそうだが本日はまずまずの天気、だが山頂を
望むとそのあたりは雲が立ち込めていて見えない。多少気がかりではあったが何とかなるだろう。
 単調で長い登りは少々閉口するが落石も無く快調だ。スキーヤーが数人気持ち良さそうに滑り降りてくる。
我々が何時間もかけて登るのに5分くらいで降りていってしまう。4時15分大塚さんと福寿の目と鼻の先を60セン
チ位の石隗が数個の小石を伴いながら音も無く飛んで行った。この先ガスが濃くなり落石に気を遣いながら5時
前梅花皮小屋に到着。先着隊がお茶を沸かして待っていてくれた。小屋は満員でもなく、寒くもなく快適であった。

 6月8日 4時起床 6時発 雨は降っていないがガスで視界150メートル
地元の人の中には午後から雨ということも言っていたが、昨日の気象通報では前線を伴った低気圧が九州の南
400キロにあって東北東へ30キロとの事、今日の昼ごろ紀伊半島沖か。少し遅れているようだし大したことにはな
らないと思い行動する。 途中、大日岳を往復するといっていた単独の青年が帰ってきた。ガスが深くて断念した
そうな。自分の踏跡があるから迷わず行けますよ、と言ってくれた。梅花皮岳を過ぎる頃からガスが薄くなってき
た。次の少ピークを過ぎると急に視界が開け喜び勇んで雪面を走り下り振り返って皆の歩き姿を写す。 しかし、
この先の尾根はやせているし、大塚さんは景色が気に入らないというし、川崎さんと栗山さんに偵察を頼み、福寿
はGPSで現在地確認をする。100m位「くさいぐら尾根」に入り込んでいた。偵察隊には余計な労力をかけてすまな
かっと思う。
  後は雄大な景色を堪能しながら雪道、夏道、半々位を快適に、御西岳、飯豊山と縦走し、切合小屋4時着。
本日の予定はこの先の三国小屋であったが、この小屋の水場が使えたので泊ることにした。多少古いが貸切で
快適であった。

 6月9日 4時起床6時発 今日は三国小屋まで行って、あとは下るだけ、ちょろいもんよ。と出かけたが、いきなり
道迷い。種蒔山の頂上でルートを遺失、そのあとも残雪、悪路に阻まれて2時間以上かけて三国小屋にたどり着い
た。昨日疲れた体で無理しなくてよかった。剣が峰の岩場をくだり、長坂という急で長い坂をおりると川入りだ。タク
シーで山都。旨いとんかつなど夢見ていたが無いのでビールとラーメンで今回の無事を祝して乾杯。ビールのなん
と旨いことか。
 山行にお付き合いいただきました皆様には深く感謝申し上げます。今後も宜しく御願いいたします。



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