◆猪瀬さん追悼山行「南高尾山稜」

山行日: 2010年2月20日
参加者: 藤野(幹事・L)、大塚、川崎、河内、斎藤(幸)、斎藤(光)、菅野、
塚本、名倉、西山、服部、萩原、古林、浜口、計14名。
報告: 河内

「何でそんなに早く逝くんですか?」山なかまが吃驚するのを尻目に猪瀬さんは逝ってしまいました。
あれほど元気な猪瀬さん、毎日10kmも走っていた猪瀬さんが、走り去ってしまいました。

2月20日、その猪瀬さんを偲んで追悼山行が生前訓練の場としておられた南高尾で行われました。
当日の参加者は14名、8時半高尾駅に集合、東京と神奈川の県境大垂水峠まではタクシーで行く。
猪瀬さんなら走っていくかも・・・・。
大垂水峠から陸橋を渡り大洞山を目指す。
猪瀬さんと一緒に歩いた思い出などを喋りながら皆さん快調、小生少々バテながらも皆さんについて行く。
大洞山から確か金比羅山と言った515mピークを経て中沢山494mへと進む。
なるべく多くの方が参加できるようにとの幹事のご配慮により設定いただいたこの南高尾のコース、多少のアップダウンがあるものの私どもでも歩ける。
ミシュランの三つ星以来、人・人・人でごった返す高尾山近辺の騒動も未だここまでは及ばず静かである。
このコース、夏は木陰に恵まれ冬は木々の葉も落ち見晴らし良く富士山も、丹沢も、遠くには南アルプスも見える素晴らしい場所だ。
やはり猪瀬さんが愛した場所である。
残雪・凍結を懸念して軽アイゼンを持参したがまるで出番なし。
途中のピークに観音菩薩像が安置されている。日ごろ仏様に手を合わせることなど滅多にないが、今日は猪瀬さんの冥福を祈って合掌。

猪瀬さんお気に入りのベンチで一休み。相模川が蛇行して対岸が半島のように迫っている個所である。
右手奥が相模湖、左手は津久井湖である。
同行したことのあるF氏が懐かしそうに語るには、健脚のF氏も驚く速さで走るがごとく山を駆け上がり何時もここで一服したとの事。
猪瀬さんはここでおにぎりを食べるのを楽しみにしていたと言う。

聞くところによれば猪瀬さん、前日まで元気であったのが、朝ご家族が亡くなられているのに気付かれたとか、
ピンピンコロリを地で行く様な最期、穏やかな死に顔で苦しまれた様子もなかったとか、爽やかなあの笑顔を思い出します。
猪瀬さんともう一人、山の大先輩のK氏の二人に連れられて八海山に登った事がありました。
二人の超ベテランと二人より歳は若いが全くの貧脚の私と3人で歩きました。
避難小屋泊まりではあったが結構な荷物を背負ってたなあ。
ちょっとした岩場を降りるのが怖くて足が竦んだ私を二人で丁寧にザイルで下してくれました。
今頃猪瀬さん、冥土の百名山でも登っているのかな。

泰光寺山、三沢峠、榎窪山を経て草戸山に至る。山頂には「町田市の最高地点」との表示がある。ほお〜、ここは町田だったのか。
草戸山山頂の展望台にて昼食、K氏の手作りの甘酒をいただく。山での甘味は有りがたい。

草戸山から終点高尾山口駅は直ぐそこ、と思ったのがちょっとした間違い。
意外とアップダウンがあるのだ。一つひとつは小さいが数がある。
もう「終わりだ」モードに入っているとこれからがしんどい。
それでも何とか高尾山口駅に到着、猪瀬さんが見守ってくれたお陰で無事下山。

下山後、八王子にて遭難、猪瀬さんの好きな酒を酌み交わしながら猪瀬さんの思い出を語り合う。
幹事から猪瀬さんの最近の山行実績一覧表が配られ、それを見ながらまた猪瀬さんを思い出す。
「猪瀬さん、何でそんなに早く行ってしまったんですか」。

【コースタイム】
大垂水(9:00)―大洞山(9:30-35)―中沢山(9:50-55)―見晴台
―三沢峠(11:25-35)―草戸山(11:55-12:45/昼食)―高尾山口前車道(14:00)

 
草戸山にて

【猪瀬さんの山行報告】
■甲武信岳・集中登山
■春の西穂高(独標)



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