◆交流山行「越後・高倉山(1144m)」

日程: 2011年5月21日(月)
メンバー: 赤澤(L)、坂井、杉本、川崎、瀬川
報告: 赤澤
 
 
 高倉山という山は日本全国合計すると60以上もあるという。高い断崖や岩場が多く、谷も深い山という事で名付けられるらしいが、今回目指したのは新潟県南魚沼市の高倉山だ。お隣の魚沼市の未丈ヶ岳の近くにも高倉山があり、紛らわしいことこの上ないが、こちらの方が少しだけ高い。といっても1144mだから、知る人は少なく本当に目立たない山なのである。
 国境の長いトンネルを抜け、米どころの魚沼平野に入るとまず目に入るのが岩原スキー場の飯士山であり、ついで巻機山や八海山等著名な山に目が吸い付けられ、思わず小手をかざして仰ぎ見る事になるのだが、よほどの人でない限り高倉山を同定するのは至難の業だろう。
 10数年前の同時期、連れ合いと近くの金城山に登った時に見た水を張った田植え前の田んぼに写る金城山と八海山が印象に残り、その田園風景を皆にも紹介したものと思い、今回金城山の計画をたてたのだが、その前の足慣らしには丁度良かろうと狙った山が高倉山というわけである。
 9時半関越道赤城高原SAにて坂井車と合流、杉本さんも一緒だ。10時半六日町ICを出て、一路三国ダムを目指す。五十沢集落を過ぎ小川入口の小さな標識を左折し、三国川の橋を渡り道なりに行くと<五十沢ファミリークラブ>の看板があり、そこを抜け荒れ放題の別荘地の中の細い道を行くとその先が登山口となっていた。この登山道は昭和57年に地元の五十沢小学校のPTAが学童の体力向上と自然への触れあいを大切にしようと切り開いたという事で記念碑が建っていた。
 歩き始めてすぐにピンクの花が咲いていた。とっさに名前が出てこないが、瀬川さんが「イカリソウですよ」と教えてくれる。さすが農学部出身。タムシバ、イワウチワの咲くかなり急な登りが続くが、振り返る背後には明日登る金城山から巻機山へと続く雪の山稜や大割山が疲れを癒してくれる。2合目、5合目と要所、要所にしっかり標識が立っているのはいかにも学校登山にふさわしく思われるが、なかなかの急登で道は険しく付き添いのお母さん達は根をあげるのではないかと余計な心配をしてしまうのだった。
 小バエ、ブヨ、雪虫など小さな虫が五月蠅く纏わり付く。雪虫は「しろばんば」という地方もあり初雪の降る前に見かける虫なのだが、今頃どうして出てくるのだろう。
 歩き始めから2時間15分で頂上に出た。目の前に八海山のゴツゴツした八ツ峰が聳え立ち、その右手に阿寺山がこんもりと盛り上がっている。ここから阿寺山経由で八海山へ縦走するのも面白そうだ。
 その夜は近くのさくり温泉に泊まった。ビール9本飲んでも2食付きで6200円、この安さが今時有り難い。翌日は朝から雨、残念ながら本命の金城山は断念して、帰路についた。

 



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