◆2011年 冬山シリーズ第一回「富士山」

日程: 2011年11月26日〜27日
メンバー: 藤野(CL)、中道(SL)、赤澤(SL)、秋田、石川、浜口、國井
報告: 國井

 

 
 「ご来光」です。
 7合目2,800m付近にて撮影。
 
   吉田ルートの山頂直下、最後の鳥居です。
 11月26日の朝、抜ける様な青空の下、集合場所である西八王子駅より、一路富士スバルラインへ向けて出発。しかし気掛りが一つ有ったんです!それは数日前より富士スバルラインの営業情報を確認していた為です。その内容は、積雪で通行規制が出ており、当日も四合目までしか行けない状況だということでした。それでも希望的観測でスバルライン到着までには開通するだろうと(高をくくり)中央道を走ります。程なく富士スバルライン料金所到着!料金所にある電光掲示盤を見ると「四合目大沢駐車場まで営業」の文字。「ん〜?」。Lが車を降りると事務所へ確認へ。あっ戻ってきた。L.の口から「凍結のため五合目迄の開通は2日ほどかかるとの事なので、ここでパッキングしなおして、馬返しから登りましょう」。又、「共同テントは車に置いて行くので、佐藤小屋泊、またはマイテント泊の選択を」との事でした。マイテントを持っていたので使おうかとも思いパッキングしてみるが、そもそも佐藤小屋迄、車で行ける想定だったので、ザックは40L(アタック用)、その他の荷物はダッフルバックに、といった形態だったため、持って上がるのも×。ザックにテントとシュラフを入れるのも無理で、マズイ!!どうしよう?と周りを見ると、どうもL.以外は皆さん一緒の状況の様で、ちょっと安心しまた。そんな様な状況で必然的?に全員小屋泊に決定となり、馬返しへ向けて出発。11時ちょっと前に馬返しの駐車場へ到着。駐車場には既に5〜6台駐車しており「こんな時期に物好な人も居たもんだ」と、・・・?! 俺もか!!なんて、一人で笑ってしまいました。
 準備完了、11時頃5合目佐藤小屋に向けて出発! この道は、ここ近年の富士山ブームにおいても普通は通らない道でしょうね(笑)。でも、なんとも言えない歴史を感じる趣のある道でした。4合目付近より雪を踏んで、14時、佐藤小屋到着。15時には夕食?開始って早い!ん!?あっ、もう飲んでる。宴会?も開始!この夕食会では、おいしい鍋や、中道さんの酒の肴、赤澤さんからのブランデー等を頂ながら色々楽しい話を聞かせて貰いありがとうございました。それと、鍋の下拵え「斎藤光子さん」ありがとうございました。17時位から徐々に個々に就寝、19時には全員が就寝。またもやここで私の身に異変が!!腹が「ゴロゴロ」!痛い訳ではなかったのですが、トイレへ・・・。結局、その後トイレは2回、1時間おきに目が覚めるで・・・。なんですが夜の富士吉田の夜景と満天の星空は最高でした。なんだかんだで起床の2:30。朝食を摂り、3:45ヘッドランプ装着で、いざ富士山頂へ向けて出発!
 いきなり話は飛んで七合目!ここ迄は至って順調で、綺麗な御来光と見下ろせば絶景、富士山からの景色を堪能しながらの登り、9月にも登っているので、今回も余裕なんて思ってました。この直後から体に異変が、足が重く深呼吸しないと苦しい!高山病? 八合目だったんでしょうか、アイゼンを装着してからは地獄の始まりでした。高度を上げるにつれ足の重みと呼吸の乱れは激しさを増し、L.からは呼吸の仕方が悪いと指導を受け、SL.中道さんからは歩行が早いとの声が、なんですが実のところ、もうそれどころではなかったんです。5回10回と深呼吸を繰り返し、息を整え10m早足!でないと3mも前へ進めなくなっていたんです。
 L.からは「後もう少し」、石川からは「頑張ってください」の声が、見上げれば頂上が見える「頑張ろう!」と「もう駄目か!」が、この時、頭の中を駆け巡っていました。
 ここまで私の話ばかりですみません。このときの皆の状況は、赤澤さんは途中、列を離れマイペースで頂上を目指すとの事で、やや下方に位置。浜口さんは体調が悪くなり、SL.の中道さんが付添い、八合目小屋へ折り返す。秋田さんは私の後に付いてくれ、石川は疲れながらも順調そう、L.に至っては「なんで?!」ってくらい元気!足取りも軽そうで、もう勘弁して下さいと言いたい感じでしたね。
 そんな状況で四苦八苦しながら、なんとか吉田口の頂上、久須志神社に到着!!頂上では八ヶ岳、雪化粧した中央・北アルプスを望むパノラマが広がり、北東に目を向けると相模湾の海岸線と初島、先は大島が望め、江ノ島、微かに都心のビル郡までもが見えました。富士山ならではの絶景でした。久須志岳をピストンしてきて、下を見ると赤澤さんが登ってくるのが見えました。そして赤澤さんもついに登頂! すごい頑張りでした。
 下りは往路をピストンだったんですが、案の定、非常にきつかったですね。15時に佐藤小屋へ到着、帰り支度を整えて16時頃、馬返しへ向けて下山開始。この時、佐藤小屋は既に営業終了でデポした荷物は玄関先へ、まとめて出して頂いてました。
 19:00近く、無事馬返しの車の所に下山。これで今回の山行は終了となりました。今回の山行を振返り、なぜ登りで体調に異変が生じたのかを考えてみました。成人男性40代の一般的な基礎代謝に必要なカロリーは、1400kcal前後、L.の計画通り、登り6時間で消費するカロリーは約4000kcalです。実際は、もっと時間を使っていますから、必要なカロリーは、それ以上になるのは必至です。ですが私のその日の朝食と行動食を合わせても2000kcalを少し超える程度でした。これでは動けなくなるも当然でした。高山病ではなく、ハンガーノックとかシャリバテの類だった、と自分では推定しました。山行での食事は大切ですね。本当にビギナーで反省しきりです。

<コースタイム>
26日: 馬返し(1,328m/11:00)―二合目(12:00)―三合目(12:35m)―四合目(13:00)
   ―佐藤小屋(2,230m/14:05/宿泊)
27日: 佐藤小屋(3:45)―六合目(4:30)―七合目・花小屋(2,700m/5:40)―富士一館(2,820m/6:25)
   ―東洋館(2,900m/6:55)―太子館(3,050m/7:00-10) ―白雲荘(3,200m/8:15)
   ―元祖室(3,250m/8:40-55/アイゼン着用)― 富士山ホテル(9:30)
   ―久須志神社(3,715m/11:25)―久須志岳(11:35 ?40)―久須志神社(11:50−12:10)
   ―往路を下る―佐藤小屋(15:00−15:55)―馬返し(18:55)

 

 
 吉田ルートの頂上、久須志神社前です。    久須志岳です。
 山頂部はひろくなだらかで、雪はありませんでした。
 きっと風に飛ばされたり、
 日当たりがよいためなどのためと思います。

 



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