◆創立7周年記念山行 八ヶ岳集中登山
 小同心クラック登攀 やったぜ!初本チャン!!

日程: 2012年6月30日(土)~7月1日(日)
メンバー: 小同心登攀: 藤野(CL)、國井
散策:    浜口(SL) 、斎藤(幸)
報告: 小同心登攀 國井

 

   

 

 藤野さん、斎藤さん、浜口さんは赤岳鉱泉小屋泊だが、俺は一人テント泊(笑)。2:00AM、携帯電話のアラームで起きた。先ずは天気を確認。(昨日は好天だったけど、今日の予報は芳しくない予報だった。)はっきりは見えないが厚い雲が垂れ込めている感じ、ん~、やっぱりか(悲)。(昨晩10:00頃雨がフライを叩く音が聞こえてたし・・・。)ただ、今は、降雨は無い、お湯を沸かし目覚ましのコーヒーを一杯、朝食をとり身支度を整えて3:30AM、小屋のテラスに出ると「國井さん?」との声、ヘッデンを着けた藤野さんでした。
(そうそう、そもそも何でこんな早朝から行動してるか、と言えば、昨晩の天気予報で9:00AM~12:00AMに降雨との事、降る前にアタックしようとの事で4:00AM出発にしていたからなんですね。)
 心の中では、天気、危ないな~、中止かな~、なんて思いながら準備運動をしていると、藤野さんが「取り合えず、大同心基部まで行って、そこで決めようか?」との事で、出発する事に。大同心基部までは結構な急登、いつもの感想、キッツイ!
 大同心基部でハーネスを装着し、不明瞭な踏み跡を頼りにトラバースしながら、小同心の取付きへ到着。いよいよ本番!「よっしゃー!」と心の中で気合を入れつつ、練習通りに準備、藤野さんと共にビレイポイントを探すがハーケン、ボルト類が見つからない!?時間の猶予も無いので、120cmのスリングを2本連結し、厚さ15cm、縦80~90cm、幅60~70cmの斜面に“へばり付いた?”岩にカウヒッチで支点を作り、自己確保し、藤野さんへ「ビレイOK!」、藤野さん「それじゃ、御願いします」との返答と共に登攀を開始。7~8m迄登っても支点が見つからないと、藤野さん。難しくないのでそのまま登るとの事、俺はセルフビレイを確認しようと支点に荷重する。パカッ?!ん?!バサッ!!!うわっ(やばっ)!支点にていた岩が下に落ちてく!岩に引っ張られて1.5m滑落、そうです岩が剥がれたのです!前日、鉱泉小屋のテラスで飲みながら山の話で盛り上がる中でも、藤野さん、浜口さんが口を揃えて日本の岩は脆いのが多い、荷重方向を間違えると危ない等の話をしていたのを思い返す。まさか翌日、それも初の本チャンで体験、体感するなんて、不幸なの?幸運なの?って感じです。そうそう、藤野さんは「どうした?!」と、こちらを振り返っている、仰向けになり斜面に横たわっている俺は「すみません。岩が外れました!」と返答。一つ目のプロテクションを取っていなかった事も有り、少し余裕目にロープを出していたのと、下は広く安定したテラス状になっていたことで、藤野さんを引きずり落とす事は無く、大惨事には至らなかったので、やっぱり”不幸”中の幸い?場所が場所なら俺も藤野さんも・・・・!剥がれ落ちた岩の裏を見ると細かい草の根がびっしり、本当に張り付いていたんですね、下に荷重したときはビクともしなかったのに、正しく自分側に引っ張ったら剥がれた訳です。まっ、何だかんだで藤野さんはビレイポイントへ到着、少し待って「國井さん良いよー、上がって来てー」の掛け声、「登りまーす」と叫び、さぁ記念すべき登攀の開始です。な~んて、仰々しく始まりそうですが、冒頭の印象が強すぎて登っている時の記憶が朧げなんです。ただ、やっぱり初めて登る岩は、緊張もするけど「おっもしろーぃ」って本当に感じました。藤野さんが見えている時には、どうやって登るのかなー?なんて見てるけど、いざ自分が登るときになると「藤野さんとは違う登り方してみるか」って思い、成功して「ヨッシャー!」なんて事も。2ピッチ目のビレイポイントのテラス付近は、可愛らしい高山植物の小さなお花畑、見渡せば八ヶ岳の山々が!!!見えません、小雨交じりの中の登攀でした(笑)。そうこうしながら小同心を登り切り小休止。最後に横岳への取付きへ移動。藤野さんがロープの残りを気にしながら高度を上げ、ロープ10m弱を残し横岳山頂へ、藤野さんが山頂へ行った事で一般ルートからの登山者が俺たちに気付いたみたいで、山頂から一人二人覗き込むのが見える。最後の「登りまーす」の掛け声と共に俺も山頂目指し高度を上げる。藤野さんの姿が見え「ご苦労さん!」、「ありがとうございます!」初本チャン成功!がっちり藤野さんと握手!頂上には数名の登山者、山ガール、口々から「すっげー」「えーっ、すごーい!」の声、「ん~気持ちイイー!」(馬鹿です。)色々な意味で初期の目標達成!(大馬鹿です)。頂上でギアを片付けながらエネルギーを補給して、記念撮影している間に雨も本降り、浜口さんと斎藤(幸)さんとは山頂で待ち合わせの予定だったけど、二人の姿は見えず、我々は下山開始、途中横殴りの風雨に煽られながら歩いていると、硫黄岳手前のケルンで浜口さんと斎藤(幸)さんと合流できた。そこでも登頂成功を祝ってもらい、がっちり握手、硫黄岳にて記念撮影後、赤岳鉱泉へ。
 最後にしますが、まー、見る人から見れば初級の小同心ですが、いいオッサンになって、また初心からの、この達成感、嬉しさを思い出せるなんて、山も岩も、も~最高ですよ!まだまだ初心者の俺には、更なる最高が目白押し、喜び満載! 愛想を尽かされない程度に頑張ります(笑)。

<記録>
一日目:美濃戸口09:40→10:20美濃戸山荘→小休止挟み→12:40赤岳鉱泉
二日目:赤岳鉱泉03:50→05:10大同心基部(ハーネス装着)→06:00小同心取付き
     →7:30小同心の頭→08:20横岳山頂08:50→09:30浜口さん斎藤さんと合流
     →09:40硫黄岳山頂→10:55赤岳鉱泉着11:35→14:05美濃戸口

 

 
   
 
   

 



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