◆阿弥陀岳北稜及び赤岳主稜登山報告  中道 宏

○日程     2007年2月2日(金)〜4日(日)
○メンバー   藤野孝人(リーダー)、中道宏

 当初、大塚忠彦氏により計画されたものであるが、氏のドクター・ストップにより藤野氏がリーダーを引き継ぎ、諸条件により無理な時にはパスすることで赤岳主稜も加えた計画に変更した。大塚氏の一日も早い山行への復帰を願う。

○装備
非常食(菓子パンなど)、登攀用具(確保器、エイト環、ハーネス、ヘルメット、ヌンチャク、シュリンゲ、カラビナ、デッドマンなど)、 テント1 、アイゼン、ピッケル、ガスコンロ2、 カートリッジ4、 トランシーバー 430MHZ コールサイン7L4UEE、スノーシャベル、ロープ 9mm×50m&8.5mm×50m、 その他

○行程
【2月2日(金)】
9:30頃それぞれ美濃戸口に集合、藤野車で美濃戸へ。駐車料金3日で3000円,ほとんど駐車無し。10:45発。久方の重い荷がきつい。トレースははっきり。14:15行者小屋着。テント数張り、一番いい場所にテント設営、一泊一人1000円。 ゆったりしたテントに落ち着き、豊富なツマミを肴に焼酎お湯割りで乾杯、ゆっくり食事。早々に就寝、20時頃寒くて着込む。月明かりに満天の星、明日は晴天間違いなし。
【 2月3日(土)】
4:20起床。快晴。お茶と野菜入りラーメンの朝食。7:20出発(時間がかかりすぎている)。数分前に3人パーテーが通過。文三郎道を右に分け、しばらく夏道を辿る。3人は装備から赤岳主稜に向かっているようだ。右尾根へのかすかなトレースを見つけ踏み込む。しかしこのトレースは尾根を越え、谷へ降りている。ここでトレースから分かれて、ワカンを着け、尾根筋を愚直にラッセル。
9:20ジャンクションピーク。北ア、妙高がばっちり望める。明日予定のコースを確認。3人組みはすでに最初の難所を越ええいる。これからもラッセルは続く。岩場でザイルを用意しているところで、後続2組が追いつく。藤野氏のリードで登攀開始。11:40終了点、ここまでずっとトップ。食事。12:40登攀ルートの東雪面を、潅木を支点にラッセルしながら懸垂下降。50m2本で随分楽をする。下山途中、やま工房中島佳範ガイドに遇う。彼は最短距離で尾根に取り付いている。このトレースを下山、15:00テント着。登りも(中島ガイドを除き、皆われわれのトレースを辿っている)、降りも(下山途中遇った単独登山者が下山に使うと喜んでいた)、ラッセルの一日でした。テントに入り、明日の装備を確認、準備。酒、食事、就床は前日と変わらず。明日は早く出る。夜半から風が強くなる、また昨夜と異なり寒くない。
【 2月4日(日)】
3:20起床、小雪混じりの風、天気は悪い。天候判断待ちのため、ゆっくり食事。出発予定の時刻になっても回復せず、下山を決定。
7:00下山開始。しばらくすると西の空が明るくなってきた。回復している。9:05着。晴れ、ただし稜線の風は強い。駐車場は満杯。 美濃戸口で解散。

○ 付記  この山行に先立ち、藤野氏の提案で、日和田山でアイゼン・手袋をつけてのクライミング練習、ザイルさばき・声のかけ方の統一。これは大変効果的であった。

 


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