◆ 庚申山荘から皇海山 −再訪したい避難小屋− 小室 豊


[日 程] 2007年11月13日〜14日    
[メンバー] 小室 豊(CL)、猪瀬精孝、河内達人、名倉登美枝、斉藤幸子、笹木(シリウス外)

 個人交流山行として11月13日、14日上記メンバーで足尾の庚申山荘から庚申山、鋸山を歩き、六林班峠経由で
庚申山荘へと周回するコースを歩いてきた。計画では、鋸山から皇海山まで往復することにしていたが,鋸山到着
が遅れたため、東京へ戻る最終電車に間に合わなくなるので鋸山から戻ることになった。

 13日の予定は庚申山荘までで、浅草7時40分発特急「りょうもう」に乗車し、相老でわたらせ渓谷鉄道に乗り換え、
通洞から銀山平までタクシーで行き、ここから約2時間半歩いて庚申山荘に着いた。この日はまだ時間が早いので、
翌日通る梯子や鎖がある庚申山までのルートを確認のため、庚申山までピストンすることにした。なる程急な斜面を
トラバースしながら、梯子を5回ほど越えなければならなかった。14日の計画では朝4時30分に出発することにしてい
たが、偵察の結果朝早い暗い道では、懐電を使ってもルートの間違え(いろいろな踏み跡がある。)や、トラバース場
所でスリップする恐れもあるため、1時間遅らせて5時30分に出発することにした。

 庚申山荘は避難小屋であるが、寝具・炊事用具が完備し、その上、水は小屋の中まで引かれており、住み心地の
よい避難小屋であった。われわれはこれを見越して圧力釜を持参し、夕食には杯を傾け、茸ご飯を炊いて楽しい一夜
を過ごした。この夜はわれわれだけの貸し切と思っていたが、銚子から来たという女性の単独行者がいた。

 14日は前日決定した時間より少し早目の5時20分に出発した。懐電を使って歩き始めたが、まだ暗いためいろいろ
な踏み跡があり、偵察しておいたとはいえルート選定にかなり気を使った。急斜面に取り付く頃には明るくなり、庚申
山山頂には6時30分に着いた。庚申山を下り、鞍部から駒掛山に取り付くあたりから踏み跡が不明確になり、笹薮の
中の笹が薄くなっている部分を探しながら進む。数年前歩いた中央アルプスの安平路山の笹薮と同じようであった。
薬師岳付近からは鋸山としての岩場が現れ、鎖場が上り下りで5ヶ所程あった。庚申山までの歩調から、鋸山までは
2時間弱で着けるものと思ったが、深い笹薮と鎖場で予想以上の時間を費やす結果になり、鋸山到着時間は計画より
1時間ほど遅れてしまった。このため皇海山へのピストン(往復2.5H)は断念し、計画していた六林班峠経由ルートで
下山することにした。

 六林班から天下の見晴台分岐まではルートはしっかりしているが、歩く人が少ないせいか、笹薮の中の踏み跡が獣
道と間違えるほど薄くなっているところもあり、歩きづらい所が数ヶ所あった。この日の天候は晴れ渡り、皇海山はもと
より日光の山々、袈裟丸、谷川連峰、さらに浅間山なども展望できた。また、皇海山まで行けなかったとはいえ、鋸山
までの笹薮歩きと鎖場のスリルは満足できる山行となった。六林班峠から庚申山荘までの時間は2時間30分と書かれ
ているが、時間的に余裕ができたため3時間を費やし、ノンビリと歩いた。庚申山荘で荷物を整理して、銀山平へ16時
に着き、国民宿舎で一浴して、タクシーでわたらせ渓谷鉄道原向駅へ出て、21時過ぎに浅草へ戻った。
庚申山荘は設備が整っており、快適な避難小屋であり、小屋の中には神社が祭られ、われわれはそのお宮さんの前
のテーブルで食事を摂った。また、再度訪れてみたい避難小屋(ただし、一泊2,000円)である。

 


個人山行報告目次へ     HOMEへ