◆丹沢山塊・蛭ケ岳山行記(2008年1月27日)  塚本 稔

   
           蛭ケ岳山頂                     蛭ケ岳山頂より富士山

丹沢山塊の最高峰である蛭ケ岳に行くには多くのルートがありますが、大きく分けて次の何れかで登ります。
@姫次を経由、A檜洞丸を経由、B熊木沢出会を経由、C丹沢山を経由です。それぞれから4本の登山道が
あり、その登山道が交差している所が「蛭ケ岳山頂」で、ここからの眺望は抜群です。
 いずれの登山口もあまり交通の便は良くありません。年間3〜5回は行っていますが全て自家用車です。
今回行きました青根からの林道は狭くて、除け合いが出来ません。最近は四駆の軽で行っています。人家が
途絶えてから5分ぐらい林道を走りますと、右側に蛭ケ岳の登山口があり登山届入れのポストがあります。
そこから右の杉林の中を登って行きますと、八丁坂ノ頭に直接行ける登山道で今回はここから登りました。

 1月27日(日)単独。7時15分、ポストに登山届を提出してから、杉林の中の登山道を歩き出しました。最初か
ら雪が5cm位有り、5分位登りますと松の多い雑木林の中を歩きます。この道は北傾斜のため徐々に雪が深く
なり、八丁坂ノ頭手前の急坂は20〜30cmある所もありました。稜線の東海自然歩道まで3人位の足跡があ
るだけで、大変時間がかかり2時間10分でした。(ここまでは眺望は無く苦しい登りだけです)。八丁坂ノ頭か
らは東海自然歩道を歩き25分で姫次に着きます。ここで初めて眺望が開けて、晴れていれば正面に富士山が
見えます。 
 ここまで誰にも会いませんでしたが、そこには6人の登山者?(ここで帰るそうです)が富士山を眺めていまし
たが、山頂はガスって見えませんでした。左を見ますと、これから登る蛭ケ岳が雪を被り、山頂には蛭ケ岳山荘
が光って間近に見えました。歩いてみますと雪が深くなり歩き難く、急坂の危険箇所も2箇所もあり、2時間近く
かかって11時56分山頂に着きました。途中では下山して来た5人位に会いましたが、登る人は交代の小屋番さ
んが犬を連れて上がって行くのを見ただけでした。
  
  山頂には写真を撮りに来た若者が一人いました。富士山の山頂が見えるようになってきていましたので、良
い写真が撮れましたかと尋ねましたところ、夕日と朝日を撮りたいので山荘に泊まるそうです。山頂は風も無く
温かいので少し下った山荘の東側のベンチで昼飯を食べながら下界を眺めますと、近くに宮ケ瀬ダム、遠くは
都心が見えました。早朝ならばもっと良く見えた事でしょう。昼食後、山頂に戻り記念写真を撮り終えると、交代
の小屋番さんが上がってきました。

 山頂にいた40歳台の1人の男性と話をしますと、大倉から来たと言うので大変でしたでしょうと言いますと「そ
こそこ」との返事でした。これから青根に下り家に帰るそうで強い方だと思いました。帰り仕度をして、この方より
も先に12時30分下山にかかりましたが、山頂直下の急坂を駆け下って来て追い抜かれ、見る間に視界から消
えて行きました。姫次には1時間30分で着き休んでいますと、交代した小屋番さんが家に帰るためすぐに追い
ついて来ました。やはり早いです。スパッツ、アイゼンを着けていましたが、私のスパッツ・アイゼンはザックの中
です。
小屋番さんが先に出発しました。少し遅れて出発します。姫次から八丁坂ノ頭までは東海自然歩道なのでなだ
らかですが、八丁坂ノ頭から別れて少し行きますと急な下りが待っています。そこを慎重に下り、壊れたベンチで
一休みしてから行きますと、人が立っていたので挨拶すると猟師さんで、鉄砲が木に立てかけてありました。
イノシシに逃げられたそうです。これから下山するので危険は無いかと聞きますと、ここより下にも仲間が居るの
で連絡して置くから大丈夫と言うので、鈴もつけずに下って行きます。少し下りますと、登りの時に山頂直下で
すれちがった大きなリュックを背負った2人の若い男性に追いつき追い越しました。間もなく黒い犬を連れた別の
猟師さんが鉄砲を持って上がって来ましたが、林道が木の間から見え、愛車の軽も見えてきましたので安心しま
した。
  10年程前はよく猟師さんに会いましたが、近年は平日の山行が多いせいか会わないから、禁猟になったと勝
手に思い込んでいましたが、県に聞くと、現在も11月15日〜2月15日は狩猟が解禁されているそうなので、こ
れからは気を付けないといけません。
 午後3時18分無事下山しました(登り約4時間40分・下り約2時間50分)。これからは愛車に乗り帰るだけで
すが、林道がアイスバーンになっているので慎重に下って家路につきました。林道の途中にも猟師さんが何人か
居ました。日曜日は避けます。(了)


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