◆寝坊した「白毛門」

日程: 2012年4月20日夜発~21日
メンバー: 藤野(L)、石川
報告: 藤野

 

 
白毛門山頂。バックは谷川岳連峰の山々です。

 

 20日の深夜、日付が変わる頃、谷川岳ベースプラザに到着した。先着は数台のみ、広々とした駐車場にテントを張らせていただき、すぐに飲みはじめた。 話しが弾み長々と飲んでしまった。何時に寝たのか記憶がない。気がつくと外がやけに明るい、携帯を見ると何と7時前だ!! すぐに石川さんを起す。
 かくして、登山口の土合橋出発は、当日発と同じような8時となった。前夜発にして早朝スタート、笠ヶ岳までの予定であったが、はやばやと諦めた。意外な核心があった。雪に覆われた駐車場を横切って東黒沢の橋を渡るところだ。雪積が2mほどあり、いきなり垂直に、いやハング状にドーンと橋まで落ち込んでいる。かがんでも手すりに手が届かない。空身になってピッケルを使って降りた。
 下部の尾根筋は雪がないところもあったが1,100mを越えると、雪山となった。雪は柔らかくトレースもあるのでノンアイゼンで行くが、飲みすぎたせいか身体が重く、ピッチが上がらない。谷川岳方面から「ドドーン!!」と雪崩の音が何度も聞こえる、ガスがかかり視界がよくないが、石川さんはこの音が気になるようだ。谷川岳の東面、湯檜曽川方面は雪崩が多く、この結果、山や岩が磨かれ魅力的な岩場ができたことや、危険地帯の登山規制があることなどを説明する。登っていく尾根の右下は白毛門沢で、ハナゲの滝や大滝が見えた。その昔、この沢を遡行したことを思い出した。やはり雪崩で岩が良く磨かれていたものだ。長い急登を終えると松ノ木沢ノ頭に到着した。ここで長めの休憩をとり、山頂を眺めながら行動食をとった。
 上部に6人ほど上っているのが見えた。ヨシッ!!と腰を上げた。雪の状態からノンアイゼンでも登れるが、急登になる手前で、念のためアイゼンを着用した。山頂直下の鎖のある短い岩場は、完全に岩も鎖も出ていた。その昔は鎖がなくここでロープを出したが、せっかくある鎖をしっかり使用させていただき攀じ登った。
 かくして白毛門の頂上に到着した。登ってくるときはあまり視界が利かなかったが、山頂到着頃から快晴となり、360度の眺望をゆっくり楽しませていただいた。雪に覆われた山々はどこも美しい。これだから雪山はやめられない。笠ヶ岳、朝日岳方面はまたの機会として往路を戻ったが、山頂を立つ頃からガスがかかりはじめ、すぐに視界が10mほどになった。山の天気は変わりやすい。もしかして、寝坊したのが良かったかも知れない、と思いながら延々と下った。

<コースタイム>
土合橋8:00~10:40松ノ木沢ノ頭11:00~12:00白毛門12:45~13:30松ノ木沢ノ頭13:40
~15:10土合橋

 


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