日程: 2014年7月21日(月)~23日(水)
メンバー: 佐々木
報告: 佐々木

 

 
小兎岳山頂より聖岳を背に
 
  聖岳山頂から赤石岳を背に
 
 以前、白峰三山を縦走した時にお話した方から、悪沢、赤石岳、聖岳の縦走路がオススメと聞いて、いつか必ず行こうと思っていた。
 7月に会社の連休があるため、その休みのうち、天気の良さそうな3日間で計画した。今回の縦走路はロングコースになるため、装備の軽量化を図って望んだ。
 好天が予想されたため、サロモンのトレランシューズとして、幕営はファイントラックのツエルトⅡ、シュラフカバーとした。ツエルトは、歩行時に使用するトレッキングポールで張り、これらの軽量化により、何とかザックは26リットルに抑える事ができた(食料を入れるスタッフサックはザックの外側にくくりつけましたが・・・)。
 夏山の好天が予想される時だけの軽量化装備である。ツエルト+シュラフカバーでは夜、寒さが予想されたので、ダウンの上下を持って行った。

 1日目は、畑薙ダムから東海フォレストのバスに乗り、8:30頃より椹島を出発。千枚小屋を経由して、千枚岳、悪沢岳を経て、何とか荒川小屋に到着。この日は荒川小屋で素泊まりした。素泊まり用の小屋は自分1人で貸切状態で、暖かく快適であった。

 2日目は、早朝4時過ぎに荒川小屋を出発し、6時半に赤石岳に到着。赤石岳山頂では、ガスに包まれ、強風であったが、赤石岳から百間平に向かう稜線で徐々に晴れてきた。百間洞山の家を経て、小兎岳に至る頃には晴れてきて、前方は兎岳から聖岳に至る稜線が見え、振り返ると赤石岳、悪沢岳がそびえる素晴らしい景色が広がっていた。
 兎岳、聖岳を経て、聖平小屋へ到着。長距離を歩いたため、疲れており、ツエルトを設営して、食事をし、明るいうちに眠りについた。ダウン上下にシュラフカバーという装備であったが、自分は寒がりのため、夜中の2時頃起きてしまった。雨が降らなければ、ツエルトで問題無いが、体温と外気温の温度差により、透湿性のある生地でもやはりツエルト内は結露していた。今後は、マットを厚手にしたり、シュラフカバー+シュラフにするなど改良が必要と感じた。

 3日目は、夜中起きたこともあり、3時40分に聖平小屋を出発。南岳へ歩を進めると、聖岳の朝焼けが見え、稜線にでると、とても大きな富士山が見えた。北岳からの富士山を見たことがあるが、ここは南アルプスの南部で、富士山により近いため、とても大きく感じた。南岳、上河内岳、茶臼岳に登り、茶臼小屋から畑薙ダムを目指して、下山した。予定通り、昼過ぎに畑薙ダムへ降りることができた。

 今回は、好天が予想され、また、ロングルートであったため、装備を軽くして縦走に望んだ。夏山の好天時であれば、ツエルトでも十分に縦走できると感じたが、一方で雨天だと休むこともままならず、難しいのではと感じた。ツエルト泊は、天候次第ではあるが、今後の山行装備のバリエーションの1つになると思う。
 南アルプス南部縦走については、天気が崩れる事なく、縦走を楽しむ事ができた。予定していたコースも全て周る事ができ、2日目の昼間、3日目は天気にも恵まれ、景色を堪能できた。特に、南岳、上河内岳から見た富士山がとても大きく、とても印象的だった。北岳から見る富士山とは大きさが全然違い、南アルプス南部から見る富士山はとても大きいという事を初めて知った。
 登山口までのアクセスと、そこからの縦走路は奥深く、まとまった時間がないと来るのは難しいが、何日もかけて縦走し、山の世界にどっぷりと浸るは良いコースだと思う。
 次回はもう少し長い時間をかけて、じっくり歩き、もっと北側の塩見岳などから光岳までの稜線を楽しみたい。

 

<コースタイム> 
7月21日
8:30 椹島
13:20 千枚小屋
13:40 千枚岳
15:50 悪沢岳
18:00 荒川小屋

7月22
4:20 荒川小屋
6:30 赤石岳
8:10 百間洞山の家
11:20 兎岳
13:30 聖岳
15:00 聖平小屋

7月23日
3:40 聖平小屋
5:40 上河内岳
6:50 茶臼岳
7:30 茶臼小屋
9:00 横窪沢小屋
12:40 畑薙大吊り橋
13:50 畑薙ダム

 

 
上河内岳から望む富士山
 
  茶臼岳山頂から3日間歩いてきた稜線を振り返る
(右から上河内・悪沢・赤石・聖・兎岳)

 


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