日程: 2015年1月10日(土)
メンバー: 佐々木、ゲスト1名
報告: 佐々木

 

 2015年の登り初めに南木曽岳に行ってきました。
 会社の後輩が昨年夏より山を始めて、冬山にも挑戦したいとの事で、知り合いよりアイゼン・ピッケルを譲り受けたり、冬山装備を揃えていたので、どこか行こうという話になりました。名古屋から比較的アクセスし易く、中央アルプスの南端で雪はありそうですが、標高もそれほど高くない南木曽岳を選びました。インターネットで調査した様子では、あまり人が入っていないようで、時間を決めて行ける所までとして行きました。
 蘭(あららぎ)キャンプ場に車を停め、登山日誌を確認します。1月4日が最後で、その後は人が入っていない様子でした。1月4日に入った方も、途中撤退したようです。ラッセルを覚悟して山に入りました。
 最初は林道歩きでトレースを辿っていきます。30分ほどで登山口に到着です。ここから傾斜のきつい登山道になります。キックステップで一歩一歩しっかりと歩いてきます。
 林道を1時間くらい登り標高を上げていくと、少しひんやりとしてきました。温度計を見ると、-7℃前後。当日の長野南部は-10℃ほどまで下がる予報でした。しばらく進むと、急にトレースが薄くなりました。恐らく先日山に入った方はここで引き返したのではと思いました。
 ここからがルートファインドをしながらの登りで大変でした。赤テープを頼りに進みましたが、踏み固められていない部分を通ると、腰上まで埋まるような箇所が何箇所かありました。後輩と二人でこっちの方が歩きやすい、いやこっちだと何度が探りながら進みました。この場所で時間・体力をかなり使ってしまいました。
 何とか尾根に辿り着きましたが、2つあるうちの1つ目の鎖場に差し掛かりました。ここでアイゼン・ピッケルを装備します。鎖は雪で9割以上埋まっているため、しっかりとアイゼンを蹴り込み登ります。かなり急な登りで体感的には45度以上の傾斜に感じました。足を滑らせたとしても、下はなだらかなのでそれほど高度感は無かったですが、アイゼン・ピッケルを使う良い訓練になる登りだったと思います。
 鎖場を越えて、後ろを振り向くと、南側に雪化粧をした恵那山が見えました。このあたりからますます雪が深くなり、スノーシューを持って来れば良かったかなと後悔しながら歩きました。足に疲労がきて、ペースダウンしたため、先頭を後輩に譲りました。後輩のトレースを辿ります。
 山頂手前まで辿り着くと、東の方にうっすらと南アルプス深南部の山が見えました。薄い雲がかかっていたため、はっきりと同定はできませんでしたが、荒川三山、赤石岳、聖岳あたりが見えていたと思います。この景色を見れただけでも満足です。
 山頂手前はほぼノートレースの中、膝上くらいまでのラッセルを続けて(後輩のトレースの恩恵を受けていましたが)、何とか山頂に辿り着きました。山頂は木の中で眺望は無かったです。
 山頂では、コーヒーで登頂の乾杯しました。当日は寒かったのか、サーモスに入れた持って来たお湯がだいぶ冷めており、ぬるいコーヒーでした。あまり休んでいると体が冷えてしまうため、さっと昼食をとり、下山を開始しました。
 雪山の下りの楽しみの1つと言えば、尻セード(!?)。100円ショップで購入したヒップソリを持ってきたのですが、あまり滑りが良くなく、結局、ウェアで滑っていきました。かなり早いペースで下れて、どんどんと標高を下げていきます。登りは5時間ほどかかった工程が、下りは2時間でした。
 帰りはあららぎ温泉 湯元館に立ち寄り、源泉かけ流しの檜風呂に入り、体を温めてから岐路に着きました。
 今回は人があまり入っていない山でラッセルやルートファインドなどの良い経験ができました。恵那山や南アルプスの景色も見れて良かったです。次回は夏の南木曽岳にも登ってみたいです。
 
恵那山
 
  南アルプス深南部の遠望
【コースタイム】
7:30 蘭(あららぎ)キャンプ場 - 8:00 蘭登山口 - 12:30 南木曽岳山頂
- 14:30 蘭登山口 - 15:00 蘭(あららぎ)キャンプ場

 


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