【アコンカグア(アンデス)−勇気ある撤退】

大塚忠彦

■情報編

アコンカグア登山・情報編 (個人手配情報と現地の状況)

03年12月中旬〜04年1月中旬再訪時の情報によって修正、加筆しました。従って情報は03年12月末現在。“$”表示の通貨は註記ある場合を除き、ペソではなくすべてUS$を表す

【格安航空券】
成田〜(NY、ブエノスアイレス経由)メンドーサ間往復16万円程度(アクロス・トラベル、出発日12月14日、帰着日1月15日)。
今回使用したエアラインは成田〜NY=NW、NY〜メンドーサ=アルゼンチン航空。 US国内で発売の航空券で、US〜メンドーサ間往復US$500程度のものがあるが、12月中旬の搭乗は、USに働きに来ている南米の人々のクリスマス休暇帰郷ですぐ売り切れになる。これが買えれば日本から往復10万円強で可能。 なお、日本からアルゼンチンやチリへの直行便は無いから、NY,シカゴ、ロス、デトロイト、マイアミなどで乗り換える必要がある。乗り換え時間を含めて約30数時間。ヨーロッパ経由も時間は同程度。 Baggageはthrough checkにするのが簡単であるが、2〜3日遅れる事故もある。 (※イラク戦争後、USでの荷物チェックが厳しくなり、トランスファーでも再チェックされるようになった)
なお、帰路の荷物は、チェック後青いビニールフィルムでグルグル巻きにするサービス(各空港にあり、Secure Baggageと呼ばれている)を利用した方が安全。

【山麓の街・メンドーサへのルート】
サンティアゴ(チリ)、ブエノスアイレ(アルゼンチン)、サンパウロ(ブラジル)から空路で入れる。サンティアゴ、ブエノスアイレスからは長距離バスもあるが、各空港ともバスターミナルが離れていること、バスの本数が少ないこと、また、重い荷物を持って移動するのは苦労。(サンティアゴ〜メンドーサは空路で1時間弱、バスでは出入国手続きも含めれば8時間。ブエノスアイレス〜メンドーサは空路で2時間、バスでは14時間、夜行便が日に一本あるのみ)。
結局、サンティアゴかブエノスアイレスから接続便で空路メンドーサ空港に入るのがベスト。メンドーサ空港から市街中心(セントロ)へは車で30分弱。タクシーあり。15ペソ程度。

【メンドーサの宿】
スペイン語に自信がない人は、日本人経営の『増田農場(増田四郎・久子さん)』が便利。 (一般的にメンドーサのホテルでは大きなホテル以外ではスペイン語しか通じない)。 セントロから少し離れているが(車で20分程)、セントロへのバスの便もあり、何よりも親切なお世話が嬉しい。登山の用事以外にも観光などの面倒も見て貰える。郊外の広い屋敷で(宿泊は別棟)、security面でも安心。(『地球の歩き方』には『民宿アコンカグア』の名前で紹介されている)。 ご夫妻は滞亜50年、日亜親善、アコンカグア遭難対策などに尽力され、日本の外務大臣表彰も受けておられるアルゼンチンの名士。(原則シーズン中のみ営業、食事提供は無し。5寝室、共同バス、キッチン、リビング)。
<住所>Mathus Hoyos 3738,Bermejo-Mendoza Tel/FAX. 0261-451-2636 e-mail (日本語で可)
(1)宿泊料 $20.00(人・日) (以下“$”は注記が無い場合はペソではなく、US$を表す)。
(2)登山関係お世話費(登山許可取得、ラバ手配、食料・装備調達手配など) $200.00(1隊)
(3)登山専用車(空港迄の送迎、入山点迄の送迎、登山に関する一切) $500.00(1隊、オプション)

【メンドーサでの登山用具調達】
通常の装備は全て揃うが、一般的に高価。プラブーツ、ピッケル、アイゼン、シュラフ、マット、テント、ストックなどのレンタルもあるが、選択肢は少なく、レンタル料も高い。 ガスカートリッジはキャンピングGAZ、EPI、プリムスに合う物も売っている。(例えば、プリムスに合うカートリッジの値段は純正品で$9.00、韓国製で$5.00)。 地図は10万、5万、3万分の1(衛星写真様のもの)が併記されているパンフレット状のものがあるが、帯に短しタスキに長し。 ガソリンは“white gasoline”(現地ではnafta blancaという)を売っているが、日本のホワイトガソリンとは違ってベンジンである。 なお、BCのレンジャーによると、通常の気象条件下では最終キャンプまでガスが使える。
《我々が 行った登山用具店》 “Orviz” 住所Juan B.Justo 536 電話0261-425-1281 e-mail
URL:www.orviz.com 英語可。

【食料の調達】
メンドーサにはカリフールとVEAの大きなスーパーがあり、品物も豊富にあるが、日本食は全く無し。フリーズドライ類も無い。パスタや肉類、ハム、ソーセージ、パン、ジャムは豊富。野菜、果物は種類が少なく貧弱。果物の缶詰は数種類ある。調味料は日本的なものは無い。従って、ラーメンやフリーズドライ、簡易日本食などを日本から持参する方が良い(最近インスタントラーメンも売り出されているが、味付けが現地好みでしかも高価)。一般的に物価は日本の10分の1程度。 英語不可。USドルも使えるが支払い(レジ)に時間がかかるので、ペソの方が便利。

【登山許可証の取得】
Subsecretaria de Turismo(観光局分室)で。パスポート、海外旅行保険証書(コピー)が必要。その場で発行。許可証は隊毎ではなく個人毎に必要。ハイシーズンの入山料は1人につき$300.00(03年〜04年のシーズン)。英語可。この事務所はしょっちゅう移転しているから、事前に場所の確認が必要。タクシーの運転手に聞いても分からないそうである。04年1月現在の住所は以下(サンマルティン将軍公園内)。
Los Robles Avenue,between “Las Tipas”and “El Rosedal”Avenue,General San Martin Park

【ムーラ(ラバ)】
登山基地の町Puente del IncaからBCまでラバで荷揚げすることができる(下山も)。殆どの登山者は荷揚げにムーラを利用しているが、中には自力で担ぎ上げる奇特な人も。 1頭当たり(60kgまで)$100.00(片道)。下山はラバに乗る事もできるが、乗馬の経験がないとキツイとのこと。ラバに預けた荷物と人間は別々の行動となる(通常は預けた翌日にBC着、下山時はその日の夕方までには Puente del Inca着。ラバは一日でBCまで往復する)。BCには各ラバ屋のテントがあり、下山時はここに頼む。 ラバ屋やツーリスト業者のことを現地では“company”と言い、次項のレンジャーステーションで入山登録の際にどこのカンパニーかと聞かれる。勤務先を聞かれているのではないから注意。
《我々が頼んだラバ屋》“Los Puquios” 住所 Guiraldes 246 Dorrego Mendoza e-mail
URL:www.lospuquios.com.ar
社長(オヤジ)もなかなか親切で信頼がおける人でした。社長は英語可。アリエロ(馬方)は不可。増田農場に宿泊の人はこのラバ屋を使うことになる。 なお、ムーラに積み込む運搬用袋(土嚢袋のような袋)は、ラバ屋と提携している登山用具店で貰える。
以下、入山地点以降の情報を記します。

【オルコネス・レンジャーステーション】
ラバ屋のあるPuente del Incaの町から車で10分ぐらいのオルコネス谷入り口。ここで入山許可証を見せて入山登録する。パスポート要。番号の入ったゴミ袋をくれるが、これは小さくて使用に堪えない。ただし、下山時にBCでのゴミ処理手続きでこの袋が必要になるから必ず保管しておくこと(BCから下山の際、出たゴミの処理を、依頼しているラバ屋に頼むが、この時この袋を見せて入山許可証にラバ屋のゴミ処理終了のサインを得ることが必要になる。オルコネス・レンジャーステーションでの下山手続きはこのサインを見せることで完了。このサインが無い場合は、最悪$200の罰金)。ここ入山口から上は車は禁止。 専用車を使う場合は、ラバ屋で一旦荷物を預けてから、ここまで送ってくれる。下山時はここでピックアップして貰い、ラバ屋に立ち寄り荷物を回収してメンドーサに向かうことになる。メンドーサ〜Puente del Inca間は車で片道約4時間。長距離路線バスもある。 Puente del Inca には町の名前となった“橋”(両岸から鍾乳石が迫り出してきて繋がった珍しい自然橋)と温泉(露天風呂風)、アコンカグアで遭難死した多くのクライマーを埋葬した共同墓地があるから、時間に余裕があれば立ち寄ってみては?

【コンフルエンシア・キャンプ】標高3320m.
通常はここが入山第1泊目となり、高度馴化のために1〜2泊するのが普通。レンジャー常駐。ツーリストの大型テント数張有り(宿泊・食事提供サービスあり。ツアーの場合はここに泊まる)。きれいな水がホースで引かれていて豊富。トイレ有り。ここから道は二股に分かれ、右すればアコンカグア南壁直下のプラサ・フランシアへ、左の鉄橋を渡ればノーマル・ルートのBC(Plaza de Mulas)へ。プラサ・フランシアからの南壁の眺めは素晴らしいので、往路に高度馴化を兼ねて登っても良いし、帰路立ち寄ってもよい。気持ち良いトレールが氷河沿いに延びている(この辺りの氷河は泥で覆われているので所謂「氷河」の景観はない)。往復5〜6時間。 なお、コンフルエンシアとは「合流点」という意味であり、アコンカグア西壁から流れ出るHorcones Superiorと南壁から流れ出るHorcones Inferiorがここで合流している。

【コンフルエンシア〜BC間】
BC迄はカラカラに乾いた砂漠で、一木も無いために日陰は全く得られず、日中は灼熱地獄であるが、風が強いと逆に寒い(ウインドブレーカー要)。水は枝沢で得られる場合もあるが、これは雪渓の消長と関係するから、当てにしてはいけない。オルコネス本流の流水は赤茶けた泥水で飲用できない。従って、飲用水はコンフルエンシアからBC迄の必要分(4リットル/人・日)を担ぎ上げる方が良い。 年や時期によって違うが、途中で珍しいペニテンテス(氷柱)の景観が楽しめることもある。 コンフルエンシアからBCまでは1日で登れないこともないが、高度順応を考えれば途中で1泊した方が良い。幕営適地は至るところにあるが、水は全く無い。浄水器で水を漉す方法もあるが、重い上に濾過するのに時間がかかるので実用的ではない。トイレは岩陰で。
オルコネス本流には何回か徒渉がある。流される程の水流ではないから、初めからジャブジャブと足を突っ込んだ方が気が楽。膝まで濡れてもすぐ乾く。時間や日時によって水流が変わるから、往路では渡れた箇所が帰路には渡れなかったということもある。また、ラバは何処でも渡れるが人間には渡れない所が多いから、ラバについて行ってはいけない。 BC迄の足拵えは軽登山靴で充分。
BCに続くモレーンの下には廃屋になっている(壁はあるが天井はない)コロンビア小屋があり、ここからHotel Refugioへの路が別れる(きつい徒渉があり、急坂の路)。BCへはここから急なモレーンを登ることになるから相当キツイ。最後の頑張りである。

【Plaza de Mulas】ノーマルルートのBC 、標高4270。
レンジャー、ドクターが常駐。ツーリストやラバ屋のテントも多い(宿泊・食事提供サービスあり。一応フルコースで夕食$15.00、朝飯$8.00、ビール$3.00、タバコは$10.00、高地に於ける飲酒・喫煙の是非は別にして)。Eメールサービス(原則“上り”のみ。1回$10程度)、衛星電話サービス($5.00/分)あり。天気の良いに日にはシャワーもある($5.00)。 我々のラバ屋のテントもあって、仕切っているのは若くて可愛いセニョリータちゃんだった。親しくなって色々便宜を図って貰えて楽しかった(変な意味ではアリマセン。その方面はとっくの昔に卒業した還暦組です)。
水は頼んでいるラバ屋やツーリストで貰える。ラバ荷揚げを頼んでいない人は池で取れる。何れも糞尿混じり?で煮沸の要があるが、我々は面倒なのでそのまま飲んだが、別にドーッテことは無かった。メンドーサのスーパーで濃縮ジュースを売っているから、これを荷揚げし薄めてジュースにすれば飲み易くなる。
トイレは自分のラバ屋のトイレをその都度鍵を借りて使うスタイル。公衆トイレもあるが不便。(余談であるが、BCやコンフルエンシアでの環境保全は完璧に行われていて、汚物はラバで下に搬送されている)。
BCにはガイド、ポータも常駐していて、いつでも頼むことができる。(ガイド登山は義務付けられてはいない)。BCから上へのポーター料金は、Camp Canadaまで$80、Nido de Condoresまで$120、Camp Berlinまで$160(いずれも20Kgまで)。
向かいのモレーンの上には、山小屋Hotel Refugioがあり、宿泊は$17〜60.00、シャワーは$10.00、食事もできる。ジュース類や土産物(絵葉書やワッペン)も売っている。ここから出すハガキには“CERRO ACONCAGUA MENDOZA”のスタンプが押されて、日本の立山室堂臨時郵便局などと同様なサービスが得られる。 小屋の中は寒いので宿泊には寝袋が必要。BCからペニテンテスを抜けて徒歩45分。

BCのドン詰まりの上方にはクエルノ山から落ちている氷河がある。この氷河はしょっちゅう崩落しているので、近づかない方が無難。 BCにはドクターが常駐しているので、毎日1回健康状態をチェックして貰うと良い(無料)。特にパルスオキシメーターを持参していない人はBCから上に登る前、そして高度順応活動で上から降りて来た時には、動脈血酸素飽和度と脈拍をチェックして貰うことで高山病の対策がとれる。
03〜04年のシーズンには「アコンカグア遭難死撲滅キャンペーン」が実施されてドクターチェックが厳しくなった。動脈血酸素飽和度が60台前半以下の場合には聴診器を当てられて肺水腫の疑いがあれば即刻下山勧告(実際は強制)が出される。通常は投薬と注射の後、翌朝ラバの背で降ろされることになるが、重篤の場合は、下のオルコネス・レンジャーステーションに常駐しているヘリが飛んできて、ウスパジャータやメンドーサの病院まで搬送される。レンジャーの救助義務はノーマル・ルート上の頂上〜BC間の搬送で、BC以下への搬送費用は原則自己負担(例えばラバで登山口Puente del Incaまで下る費用は$200)。薬品、ガモウバッグ常備。

一部のレンジャー、ドクター、ガイドなどには英語が通じる。ポーターや馬方は不可。BCでの言語分布は、スペイン語7割、英語2割、他1割。
BCからの下山時にラバで荷下げするなら、朝10時頃までに荷物をラバ屋に渡しておくと17時頃までにはPuente del Incaのラバ屋に到着している。Puente del Incaからメンドーサへの車送迎を依頼している場合には、迎えの時間をちゃんと指定しておかないと、ピックアップ時刻を勝手に決められて、大急ぎで下らねばならない羽目になることもある。
通常、BCからオルコネス・レンジャー・ステーションまで7〜9時間程度で下れる。
以下、BCから上のキャンプサイトの状況です(03年12月末の状況。年によって残雪の状況に差があり、03〜04年のシーズンは02〜03年より雪がかなり少なかった)。

【Conway Rocks,4160m】
岩の陰に4張程度張れるが、平地は少ない。水はない。
【Camp Canada,4910m】
20張ぐらいは張れる。水は残雪から。糞尿混じり。ここの残雪も痩せていたので、消えるのは時間の問題。人工物は何も無し。風が強いが、遥か下にはBCが見え、向かい側にはCuerno山やオルコネス氷河(Horcones Superior)も見えて眺めが良い。
【Camp Alaska,5150m】
Nido de Condoresに登る途中の手前の猫の額(傾斜地)。残雪なし。
【Nido de Condores,5400m】
広大なコル。平地も広い。レンジャーが巡回。水は池か残雪から取れるが凍っていた。ここも糞尿混じりのようだ。人工物何も無し。ここからのチリ国境のアンデスの奥深い山並みは素晴らしかった。ここまでは軽登山靴でもOK。ここから上はプラブーツが推奨。
【Camp Berlin,5950m】
三角屋根の避難小屋が3棟。一番上の大きい小屋は使えるが、先人に占有されている場合が多いらしい。他の二つには雪が吹き込んでいて使用できない。水は残雪から取れる。
【雪の状況】(03年12月末の状況)
(1)C Nido de Condores 迄は残雪は殆ど無し。
(2)は、まばらではあるが広大な残雪あり。
(3) Nido de Condoresから Camp Berlinまでは残雪無し。
(4)Camp Berlinには残雪あり。
【気象予測について】
西側(太平洋側)の空に雲が見える場合は、アコンカグア山頂付近は強風が吹くと考えてよいから、この雲の観察が目安となる。また、BCから見て、稜線の上方に雲が流れている場合も強風である。一般に、ビエント・ブランコ(白い嵐)以外は全天殆ど青空で覆われており、午後からは若干の雲が現れるのが普通であるが、この雲の出方が多い時は悪天となる。
【装備について】
2003〜2004年のシーズンは残雪が少なく、ピッケル、アイゼンは不要であったが、通常はピッケル・アイゼンは必携。99%の人が両ストックを使用しており、登山道の殆どがガレであるノーマル・ルートでは威力を発揮する。オーバー手袋は指が一緒になった羽毛のミトンが良い。靴はプラブーツが圧倒的に多い。オーバーシューズは使えない。通常のロングスパッツかゲイター。高度順応のためにBCに滞在する期間が長いので、BC用にサンダル、ラフな衣服などがあれば便利。

【その他】
(1)通貨 以前は1US$=1ペソの固定制であったが、今は変動制で03年末は1US$=3ペソ弱であった。なお、ペソの記号は“$”でUS$と同じであるから、紛らわしい。通常、店の値札などの“$”表示はペソを表している(外国人相手の店などの$表示はUS$が多い)。偽札が多いので要注意。物価は日本の10分の1程度。US$は、キャッシュは通用するが、T/Cは両替屋以外では全く通用しないから、キャッシュで持参すること。両替は銀行ではなく、cambioという両替専門の店でしかやっていないから注意。クレジットカードはツーリスト、大型店などでは通用する。

(2)治安 色々な注意情報があるが、メンドーサはアルゼンチンでは特に治安が良い街で、深夜でも危険を感じることは全くなかった。ブエノスアイレスでは多少用心が必要であるが、昼間は何処を歩いても危険を感じたことはなかった。 タクシーはメンドーサでもブエノスアイレスでもボラれることは全くなかった。 また、深夜でも遠回りをするようなこともない。チップは不要。

(3)言語 空港、観光局などでは英語が通じるが、一般の店や一般人には全く通じない。 (日本語はどこでも全く通じない)。
なお、小数点とカンマの表示が日本と逆であるので注意。(例えば、表示$2,00⇒意味$2.00、表示2.000km⇒意味2,000km)。
$2.345,60⇒2,345ペソ60センターボ、U$S1.234,50⇒1,234ドル50セント

(4)ビジネスアワー “お昼寝タイム”が普通で、官庁を含めて何処でも12:30〜17:00迄は閉店。 (上記のスーパーはこの時間も開店)。
メンドーサでは夏場は日没が21時頃で、レストランやバールも、夜は21〜22時頃からしか開店しない)

(5)オススメのレストラン(メンドーサ)
@安くて品数が豊富(130種類の国際料理あり、バイキングスタイル。予約不要)
“Las Tinajas” 場所はセントロ、住所 Lavalle 38-Ciudad 電話0261-4291174/5
値段12〜15ペソ。ワインやビールも安い。金〜日曜日の夜はショーあり。英語不可。
Aやや高級なアルゼンチン料理のレストラン
“La Casona” メンドーサの郊外。住所 Av.San Martin Sur 905-G.Cruz
金曜日〜日曜日にはアルゼンチンタンゴ、歌のショーがあり、二人組のギタリストが弾く「コンドルは飛んで行く」は強烈な迫力で、涙が出るほど感動した。料理はアルゼンチン肉料理のフルコース、ワイン飲み放題付きで料金は30ペソ以下。夜は22時頃から。英語不可。T-Shirts、サンダル履きなどの服装は不可。要予約。

(6)ガイドブックなど
我々は以下のガイドブックと地図を使用した。何れもamazon.co.jpで一週間程度で入手可。
【ガイドブック】
R.J.Secor著 ACONCAGUA a climbing guide(Seattle,The Mountaineers books,1999)
(情報が多少古くなっている部分もあるが、写真も多く、準備から登頂まで詳しい解説がある。ノーマル・ルート以外のバリエーションルートの解説も多岐にわたっている。巻末には登山用語の英語・スペイン語対訳や会話も載っている。和書で纏まっている市販本は無し)。
【地図】 Cordee Books & Maps “ACONCAGUA”(1:50,000)

(7)参考になるホームページ(現地)
ルートやキャンプサイトの解説、高山病予防、気象、装備、登山の注意事項、アドバイス、衛星写真、レンジャーなどの情報が載っている。ツーリスト(outfitters,guides)のページもある。
  (1)には“useful advise”という項目があり、例えば「6000m以上の滞在時間はできるだけ短く」、「ノーマルルートを甘く見るな」などの、ついつい忘れがちな注意を喚起してくれる。(2)の方は画像が多く、動画もある。Mendozaの地図・情報もある(ホテル、レストラン、両替屋、ショッピングなど)。どちらも英語バージョンあり。
(1) Aconcagua Provincial Park
(2) Aconcagua:The Stone Centinel

(8)パタゴニアなどへの旅行情報
アルゼンチンは長引く経済不況で交通機関(航空機、長距離バス)などの便数が減便となっている上に、海外旅行が国内旅行に切り替えられていることなどによって観光地が混雑し、パタゴニアなどへの切符が極めて入手困難になっているから、アルゼンチンを旅行するなら、早めの予約が肝要である。 (以上)

 


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