モンブラン山行記録

古林 宏

モンブラン山行は登山電車の終点、ニ・デーグル駅(2、372m)からグーテ小屋(3、817m)までの第1日 ・・・(歩行距離 約4.3km 所要時間 約4時間20分) と、グーテ小屋から山頂(4、807m)まで登ってそこから折り返してニ・デーグル駅まで下る2日間のコースが一般的だ。・・・(歩行距離4.6km 所要時間 約4時間10分) 1日目は富士山の5合目から山頂までとほぼ同じ行程と思えばよく、殆んどが岩石の多い傾斜のある富士の夏山ルートとよく似ている。

その翌日にはそれからさらに1、000mの雪山を登ることになるが、こちらは技術的に難しいことはなく、アイゼンをつけて歩くのに慣れていれば何ら問題は無い。但し、この話は天気が良ければの前提で、悪天候のとき、特に風が強いときや濃霧のときは全く別の話となる。この山では大勢の登山家が犠牲になっているので軽い気持ちは禁物で、天気が悪ければ早く撤退することが必須となる。

問題は高度にあるのでこちらの準備をちゃんとすることが大切である。私はこのために、日本を出発する前に富士山の頂上で1泊する調整と、現地に入ってからはシャモニーから車で15分程の所にあるアルジェンチ−ル(3、300m)で2日間の雪山遊びをした。そのお陰で高度障害には殆んど関係が無く快適に登頂が果たせた。

モンブラン山行にはガイドを頼まなければならないが、日本からのツアーに参加するのでなければ現地で調達することになる。有り難いことにシャモニーの町に日本人で現地のスポーツショップに勤めて、われわれの登山相談に乗ってくれる人がいる。私もこの人に日本から連絡をしてお願いをして、現地に入ってから装備のことやら山小屋でのルールなどを教えてもらい、良いガイドも紹介してもらって安心して登れた。

費用は日本からの飛行機代も含めて全部で40万円前後であった。

メモ
ガイド:(現地での連絡先) 神田 泰夫、美智子
ALPES PLANNING JAPON S.A.R.L
582, RUE JOSEPH VALLOT, 74400 CHAMONIX FRANCE
 TEL: +33 - (0) 450 534 619 / +33 - (0) 450 559 891
 FAX: +33 - (0) 450 535 940 / +33 - (0) 450 559 891
 e-mail

関連情報
・山ボケ社(野口いずみ) http://tokyo.cool.ne.jp/Yyamabokesya/
   「モンブラン入門の記」 「キリマンジェロ登頂記」 他
・アルプス4000m峰登山ガイド リヒャルト ゲーデケ著(山と渓谷社1,900円)

<日程>
1泊2日
歩行距離:第1日/4.3キロ
第2日/13.5キロ
歩行時間:第1日/4時間20分
第2日(山頂まで)/4時間20分 (山頂から)/5時間40分

<行程>
第1日 (標高差1,200メートル)
シャモニー (車20分) レ・ズーシュ (ロープウェイ+徒歩26分) ベルヴュー駅 (登山電車20分) ニ・デーグル駅 (55分) 避難小屋 (55分) ルース小屋分岐 (20分) クーロワール (2時間10分) グーテ小屋

第2日 (標高差 登り1,000メートル 下り2,200メートル)
グーテ小屋 (1時間50分) コル・ドム (2時間30分) モンブラン山頂 (55分) ヴァロ小屋横 (1時間25分) グーテ小屋 (1時間30分) クーロワール (20分) ルース小屋分岐 (1時間30分) ニ・デーグル駅 (登山電車15分) ベルヴュー駅 (ロープウェイ30分) レ・ズーシュ (車20分) シャモニー

 


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