◆2008「一般縦走に役立つ簡単ロープワーク」(2008年7月)

  ◎2008年7月12日 於、丹沢・秦野戸川公園
  ◎参加者=堀内、有元、斎藤(幸)、河内、北村  ◎インストラクター=大塚、秋田
  ◎研修内容=補助ロープ、カラビナ、シュリンゲなど簡単な道具を使った悪場の通過法などを研修した。
           具体的には、鎖の代用ロープ・縄梯子の作り方、立ち木などへの把手のセット、セルフ
           ビレーのセット、お助け紐、補助ロープの張り方、悪場のトラバース・登下降法、簡易確保、
            簡易懸垂下降など。 (使用したテキストはこちら)。

 ■「参加者の声」 河内 達人

 7月12日(土)、東京で熱中症患者もでる猛暑の日、丹沢大倉にてロープワーク講習を受講した。講師は
大塚さんともう1人秋田さん、生徒は男性2人女性3人の計5名。 先ずはエイト・ノットの結び方から始まり
鎖や梯子の代用となる結び方を習う。先生のやり方を真似るのだが上手くいかない。正面に立つより横に並
んだ方が手の動きを真似易い。次いでシュリンゲを使って簡易ハーネスを作る。使うシュリンゲは120cmの
ソウンテープ、文字通り予め両端が縫い付けられてリング状になったものだ。上半身はチェスト、下半身のは
ダイアバーと言いオムツの事だそうだ。ボチボチご厄介になるかと覚悟はしていたもののここでお世話になる
とは考えてもいなかった。120cmを2本使うのだが何故か上下が届かない。胴長の所為なのかなあ、長め
の物と取り替えて貰う。

 近くの傾斜地を使って実地訓練も受けた。悪場を想定し補助ロープを張ってのトラバースである。作りたての
簡易ハーネスを連結させて進む。足元が良いので何の苦労も無い。実際はこうはいくまい。中間支点も無事
通過、解説書の「カラビナのゲートを叩いて」の意味も納得。登下降での確保に用いるハーフ・クローブ・ヒッチ
はなかなか面白い。制動側はさして力を入れなくてもピタッと確保できるから不思議なものだ。講師の動作を
見本にして受講生交互にわざと転倒滑落してみる。楽しい。ただこの結び方、制動側を緩めて、被確保側を
強く引っ張ると、制動側と被確保側が逆転する。実地では起こらないのだろうか、制動側が不用意に手を緩め
るとこうなるのだろうか。

 フリクション・ノットについても教わった。この結びは手を離すとブレーキがかかり握るとブレーキが外れる。
どうも通常の感覚とは逆の印象を受けた。あっ、と思った時思わず手に力が入って握ってしまいそうで、手を離
すのは難しそうだ。もう一方の手や足でしっかり体を確保した上で、移動する時だけこの結び目に手を触れる
のだろう。

 わずか3〜4時間の講習であったが多くのことが学べた。教えてもらって初めて今まで知らない事だらけであ
った事が実感させられた。これから何回かやってみて、頭で学んだことを手にも覚え込ませてやろう。今日の講
習内容は、「一般縦走用であって、本格的なクライミングには脆弱なシステム、使ってはいけない」との事であ
ったが、専ら一般縦走の私には十二分に有用な技術であろう。 いい事を教わった。 講師の大塚さん・秋田さん、
有難う御座いました。
 帰途、渋沢駅近辺にて反省会を行った。ロープワークの反省はほどほどにして、「登山におけるアルコールの
効用について」の実地訓練となったようである。  


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