◆岩登りレベルアップ研修会 報告

  今まで何回か入門編を開催し、これらを終了された会員も増えてきたので、今回は入門レベルから
 初級レベルへのステップアップとして5回シリーズで本研修会を開催している。
 【到達目標】=グレード5.8〜5.9をリードで登れること、マルチピッチを登れるようになること、
          アルパインルートを登攀できるようになること。

 各回の日程・場所と研修内容(予定)は以下のとおりである。 

  場所    月日                研修内容
湯河原・幕岩  2月24日 セルフビレーの作り方、確保の仕方、リードでの登り方、
プテクションのセット法、セカンドの確保法、懸垂の方法
   同上  3月15日 リード実習、マルチピッチの登り方、ロング懸垂の方法、
空中懸垂、 ビレーヤーの脱出
広沢寺の岩場  4月1日 セカンドの確保、マルチピッチ実習、ロング懸垂実習、
マルチ懸垂の方法
   同上  5月13日 同上、ダブルロープ登攀
伊豆大仁・城山【変更】  6月3日【変更】 総仕上げ、マルチピッチ登攀

※使用テキスト=菊池敏之著「最新クライミング技術」東京新聞出版局
使用した技術資料はこちら 

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■第1回報告

  ◎期日=2009年2月24日
  ◎場所=湯河原・幕岩(桃源郷)
  ◎参加者=中道、和田、上岡
  ◎インストラクター=別所、服部、大塚(幹事兼)
  ◎研修内容=セルフビレーのセット、確保、リードの仕方、プロテクシュンのセット、セカンドの確保法

 
 (トップロープで確保されながらリードの練習)       (フォロワーの確保〔支点ビレー〕のデモ)

◆ 「岩登りレベルアップ研修」第1回参加記  受講者 中道 宏

 私は勉強やトレイニングが嫌いである。しかし安全に、かつ愉しく山を歩くためには、トレイニングは必要
であると考え、必要最小限の努力はしてきたが、クライミング技術はまことにお粗末である。なぜこれまで
クライミングを敬遠してきたか。高所恐怖症に加え、運動神経が極めて低く、覚えが悪く、これでは上手く
なるはずはなく、自分のミスで相手に致命傷を与えかねないからである。
 しかし最近、山歩きをもう少し続けるためにはクライミング技術を少しは習得することが不可欠と考えるよ
うになり、皆さんに迷惑のかからない程度の練習には時々参加させていただいた。このような私にとってま
ことに有り難い、このたびの研修である。

【予習1】菊池敏之「最新クライミング技術」
 受講生はこれを読むことを勧められた。難しい。二度も読んだが分らないことが多いので、今回の研修内
容にそってノートに纏め、分らないところについては大塚さんにメールで教えを請うた。折り返し、丁寧な説
明をいただき、これによりノートを修正した。

【予習2】「岩登りレベルアップ研修」技術資料1,2,3,4及び5
 受講生に5回の研修内容ごとに整理されたテキストが配布された。予習1があったので、非常に分り易か
ったが、同じように私に理解できないことについて同様に教えを請うた。例えば、マッシャー、プルージック、
ヘッドオンの使い分け、新たに確保器を購入するとすればルベルソとATCガイドのどらが良いか、などであ
る。また、文章だけでは理解できず、現場で教えていただきたいとお願いしたことも多かった。

【予習3】技術資料にそった練習
 理解の悪い私に技術資料に従い練習をさせてみることを大塚さんに提案し、受け入れられた。授業につ
いていけない生徒が家庭教師をお願いしたようなものである。
 2月9日幕岩の茅ケ崎ロック・桃源郷で、技術資料に沿い、まず解らないところを具体的に教えていただき、
最後に桃源郷の「シルクロード」を途中までリードで登り、懸垂をセットし、降りた。初めての経験であり、
大塚さんばかりでなく、練習の手を休めて応援していただいた赤澤さん、服部さん、柴村さん(山楽会)を
ハラハラさせたことと思う。

第1回報告
 天気予報は悪かった。前日17時の予報で決行と決まる。9時湯河原駅に集合し、バスで幕岩公園へ。
参加者は、インストラクター大塚さん、別所さん、服部さん、受講者上岡さん、和田さん、中道の計6名、
生徒3人に先生3人の贅沢な教室である。
 大塚さんから追加の資料が配られ、本日の予定が説明され、自己紹介後、茅ヶ崎ロック・桃源郷へ。
別の岩場に1組いる以外誰もいない。天気はもっており、一度は陽も射した。心配したほど寒くないし、
岩は乾いているようである。
 まず、服部さんがもう1本別なロープを引いてリードで「シシルクロード」を登り、このコースと隣の「いんちき
するな」にトップロープをセットした。岩がまだ濡れていて滑りやすく、冷たいとのことである。
 「シルクロード」を上岡さん、中道が、「いんちきするな」を和田さん、別所さんが用心のためトップロープで
確保されながら、リードで登り、ロワーダウンで降りたところで、雨が降り出し、岩も濡れてきたので、リード、
確保の練習はこれまでとした。私は予習があったこともあり、これまでと違い、少し余裕を持ちながら、丁寧
に登った感じである。
 この後、巻き道から終了点に廻り、終了点でのセルフ・ビレーと確保支点のセット法、フォロワーの確保法、
ルベルソ、ATCガイド別に自動ロックが効いた場合の解除法、懸垂のセット法、懸垂の途中停止法を大塚さ
んが実演しながら、説明した。インストラクターも含め、活発な質問があり、それぞれ丁寧な回答があった。
 予定はここで受講者が実演するところであったが、雨が本降りとなったこともあり、懸垂で降り、装備を抱
え、しとど庵に避難した。2時過ぎまで、食事も摂らず、水分も補給せず、熱心な研修であった。
 インストラクターの大塚さん、別所さん、服部さん、受講者の上岡さん、和田さん、お世話になりました。
2回目以降もよろしくお願いします。

■第2回 報告

 ◎期日=2009年3月15日
 ◎場所=湯河原・幕岩(悟空スラブ)
 ◎参加者=中道、和田、上岡、秋田、佐藤加子(ゲスト)
 ◎インストラクター=別所、赤澤、服部、西山、杉本、大塚
 ◎研修内容=リード、セカンドの確保、マルチピッチ、空中懸垂

   
          (空中懸垂)  

 ■第3回報告 

  ◎期日=2009年4月1日
  ◎場所=広沢寺の岩場
  ◎参加者=中道、上岡
  ◎インストラクター=別所、服部、大塚忠彦
  ◎ 研修内容=セカンドの確保、マルチピッチ、ロング懸垂、マルチ懸垂、ビレーヤの脱出

 ■第4回報告

  ◎期日=2009年5月13日
  ◎場所=広沢寺の岩場
  ◎参加者=中道、上岡
  ◎インストラクター=別所、服部、大塚
  ◎研修内容=マルチピッチ、ダブルロープ・クライミング、アブミの基礎

      
        ダブルロープ練習                      アブミの練習

 ■第5回報告

  ◎期日=2009年6月3日
  ◎場所=伊豆大仁・城山
  ◎参加者=中道、上岡
  ◎インストラクター=大塚、赤澤、福寿、服部、別所
  ◎研修内容=マルチピッチ


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