■沢登り初級研修会 2008年第2回報告(2008年6月)

 【日時】 2008.06.28
 【場所】 丹沢・四十八瀬川水系 勘七ノ沢
 【インストラクター】 西山会員
 【参加者】 西山(L)、秋田、川崎、坂井、鳥澤、浜口、別所、佐藤(山楽会)。
         コーチとして山楽会より長岡氏、玄氏。

   報道カメラマン.(別所氏)の飛び入り参加もありましたが、全員、事故も無く下山したことを報告いたします。
  まるっきり初めてと言うわけでもないので、取り敢えず、荷物検査、ハーネス、装備の確認と使用方法、
  合図の確認の方法などを講習しました。遡行技術は皆さん少しずつ想い出しておられました。
  回数を重ねれば問題ないと思っていますが、コーチはまだ必要かと思います。遡行人員が10名と多かった
  ので時間がかかるのはしょうがなく、大変だったですが、皆さんに満足して頂け、また楽しかったとコメントを
  いただきホットしている所です  (西山)。
       入渓10時ー花立着PM3時45分ー大倉着、PM5時45分
 (下の写真の下部に参加者の感想があります)

    

◆ 丹沢・勘七ノ沢 −自然のままの山に接するチャンス−  浜口武夫

 昨年、約20年ぶりの沢登りとなる大山・大山川と御前山・惣角沢に参加したのですが、この20年ほどの
不摂生を全身で痛感し、また最初からしっかりとやり直しだなぁと思っていました。そんな折、初級者向け
沢講習が始まったので、丹沢・勘七ノ沢に参加させていただきました。登山道から沢に入り、まずはリーダ
  ーとコーチによる装備の点検。小生は3点もダメ出しされてしまいました。

1点目はハーネスのベルトの折り返しが短いこと。実は自分でも気がついていたのですが、どうもハーネス
の腹周りのサイズが合わなくなってしまったようで。危険なので、がんばって締め直しました。2点目はセル
フビレイ用のデイジーチェーンの準備。とりあえずデイジーチェーンは持ってきたけれど、リードできない自分
は使うことがないよね、と思い単に襷がけしてたのですが、そのいい加減な態度に西山リーダーの厳しい
チェック。すぐにセルフビレイできるようハーネスにしっかり固定し、先端にはロックカラビナをインクノットでセ
ットして準備しておくべし。ほんとうに基本的なことなのですが、どんな状況でセルフビレイが必要になるか
分らないので、準備はきっちりしておかなければならないのです。大反省。3点目も同じような指摘で、エイ
ト環のぶら下げ方でした。腰にぶら下げたカラビナにはエイト環の大きいほうの輪を掛けておくべし。そうする
ことによりエイト環を使う際、ザイルを通して小さいほうの輪にカラビナを掛けるまでエイト環を体から離さずに
準備できるので、誤ってエイト環を落としてしまうという失敗をしなくて済むのです。道具は使う場面を想定し、
意識して装着しておくものだということを心がけたいものです。

 装備点検の次は、滝の音で声が届かない場合の笛を使ったコールの確認。「準備完了」と「ちょっと待って」
のコールの説明を受け、全員で確認しました。そして、いよいよ遡行開始。気合とは裏腹に、小生はF1の最
初のワンステップから大苦戦。長岡コーチにケツを支えてもらって何とか取り付く始末で、この先どうなること
やらと思っていたら案の定、F3手前のトラバースでは2回連続で失敗して水の中へドボン。2回の失敗で西
山リーダーから失格を宣告され、泳いで取り付きへ戻る。トホホ。更に、F5の大滝ではザイルで確保してもら
っているにもかかわらず、最後はビレーしてくれていた玄さんにお助けスリングでひっぱり上げてもらい、ここ
でも課題は未達成。

 とまぁ、リーダーとコーチ、他の参加者の皆さんには随分ご迷惑をおかけしましたが、こういった失敗やでき
なかったことは次への課題ということで、課題の克服を楽しみにして続けていくことが大事だなぁと思うのです
が、如何でしょうか。F5から先もすばらしい渓流が続き、最後のガレ場では後ろの人への落石に要注意です
が、藪漕ぎもなく稜線に登ることができ、勘七ノ沢は変化に富んだとても良い沢でした。

 花立山荘からの大倉までの下山ですが、小生はクライミングが下手な分、余分に体力と筋力を使ってバテ
てしまい、発車を待っててくれたバスの乗客の皆さんにまでご迷惑をかけてしまいました。ほんと、情けない
なぁ。
 渋沢駅では、我々が無事下山してくるのを首を長くして待ってくださってた大塚代表と合流し、もう一つの楽
しみである反省会へ突入。ここでもしっかりと参加メンバーの皆さんとの親睦を深め楽しいひとときでした。
学ぶことが多く、沢も思いっきり楽しみました。リーダーの西山さん、コーチとしてすばらしいチームワークで安
全な遡行をサポートしてくださった山楽会の長岡さんと玄さん、ありがとうございました。

 ところで、沢をやったことのない皆さん! 沢はほんとうに面白いですよ。しっかりしたサポートがあれば自分
に合ったレベルでいろんな技術を練習できますし、自然のままの山に接することができるような気がします。
是非チャレンジしてください。



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