日程: 2013年1月19日夜発20日(日)
メンバー: 藤野(L)、石川、加藤
報告: 石川

 

三ツ頭山頂より

 

 去年も観音平口から青年小屋を経由して権現岳へ向かったが、ラッセルが大変で山頂を目前に撤退したのが印象に残っている山だ。
 今回は比較的楽な天女山から権現岳へアタックする。まぁ、日曜日に登山するからラッセルも必要ないことを期待し、ルートも去年に比べて簡単だから今回は山頂に立てるはずだったんだけど。。。。結果はそんなに甘いものじゃなかったです。
 前日の夕方に八王子に集合後、中央道を八ヶ岳へ向かい、途中で雪の残る八ヶ岳PAでテント泊だ。テント設営後に始まった宴会が予想以上に盛り上がってしまい、予定就寝時間を少し? 過ぎてから眠りについた。
 翌日、食事予定の5時には準備を済ませ、別テントの加藤さんを待っていたがなかなか来ない。「あれ?」と思って声をかけに行くと、荷物の片づけをしていたようで寝過ごしていないようなので一安心。
 テントを撤収後、急いで天女山へ向かうが、8台くらいの登山口の駐車場はすでに満車。仕方ないので駐車禁止と書かれているゲート前の端に車を止めて準備をしていると、あっという間に駐車禁止と書かれている看板の正面に次々と車がやって来てしまった。
「あっ。これやばいんじゃないか?」と言っていると、地元の巡回車がやってきて、「レッカーで移動する!!」と怒られ、ゲート前の車は全て撤収。
 我々は何とか近くにスペース見つけ、雪を踏みつけて整地しここに車を停めてから出発する。予定外の事件に巻き込まれ出発時間は7:30になってしまったが、今回のルートでは何とかなると思っていた。
 ゲートを越え車のわだちを辿って天女山駐車場に着くと、周囲は前日に降った雪がパウダースノーになっていて、アイゼンにもくっ付かないし、太陽を反射してとてもきれいだ。ここから先は踏み跡がないのかと一瞬思ったが、そこは心配無用。メジャーコースだからしっかりと踏み跡がある。どうやら踏み跡を辿り権現岳まで行けそうだ。
 駐車場を出て直ぐに天の河原へ着くと冬の澄んだ空気によって周囲の山がすべて見える美しい景色が迎えてくれた。ここからは木々の中を歩くのであまり見通しは良くはなかったが、進むにつれ雪が徐々に深くなっていくなか、ゆっくりと進んだ。
 しかし藤野さんが前日クライミング中に腰を痛め、歩くのが辛いので下山することになった。15時に麓の登山口に戻ることにして、藤野さんと別れ権現岳を目指す。藤野さんと別れてすぐに急登が始まり、心が折れそうになっていた。最近の不摂生が祟ったのか足が進まない。もう止まろうかと考えていた時、目の前に「ここが一番キツイ、もう少しで前三ツ頭が見える」とかかれた標識を発見。一瞬、笑えたのが元気をくれ、確かにつらい坂道を登りきると周囲には視界を遮るものがなく、赤岳はもちろん、北岳に甲斐駒ケ岳、富士山も見える場所へ出た。加藤さんと景色に感動し、ここが三ツ頭じゃないか?なんて話していると先客の男性から「ここは前三ツ頭で三ツ頭はあっちだよ。」と先を指さして言われ、二人で笑ってしまった。
 小休憩後、このまま権現岳へ行くと約束した下山時間に間に合わないので、三ツ頭を最終目標地点に変更し、また急登を頑張って三ツ頭に到着した。権現岳が目の前にどーんっと出てきた。ここで見た権現岳は尖った姿で非常にかっこよく、周囲の山々もはっきり見えた。
 富士山に南アルプス。八ヶ岳や遠くには北アルプスもあり、これが冬山の楽しみだと改めて思った。寒い中荷物を持って山頂を目指す大きな理由の一つ。それが澄んだ空気のなかで見る景色だ。長い間、周囲の景色に目を奪われながらも、時間がきたので12:30、下山することにした。下りは楽で予定通り15時に下山した。
 今回も権現岳は登頂できなかったが、美しい山々を見ることができ、満足した。近くて遠い権現岳!! 次の楽しみにすることにした。
   
<コースタイム> 
天女山入口ゲート(7:20)―天女山(8:20)―天の河原(8:40)―前三ツ頭(11:20)―三ツ頭(12:30)―
往路を下山―天女山入口ゲート(15:00)

 



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