◆仲冬 軽井沢に遊ぶ  川崎義文


        
                      (恩賀の高岩)

 3月にスノー・ハイキング等の会山行を計画しています。その下見・下調べのため、坂井康悦氏と二人で、
軽井沢を訪れました。
 12月9日、行きがけの駄賃?3月の会山行には関係ないが、上信越自動車道・碓氷軽井沢ICの真正面に
聳える、見るからに獰猛な岩峰、恩賀の「高岩」に登った。ICを右に出て道路に駐車して、10:00に出発、雄岳・
雌岳のコルを10:30に通過するとすぐに今日の核心部のチムニーが現れる。“妙義山系に数多い鎖場の中でも
上級に属する30mの壁の登攀”とガイドブックにあるが、本当にキツイ。垂直だ。一部分はハングしている。
溝は狭く、小型ザックでも邪魔になる。お尻、オッパイのデカイ御方はさぞかし苦労するだろう。溝から出て壁を
登ればいいものだが、空中に出ると真下にICを見下ろすような高度感が益々増して怖くなる。

 ガリガリと背中とザックを岩に押し付けながら登る。救いは、豊富なスタンスとホールド、そして頑丈な鎖と途
中の狭い2ヶ所のテラスだ。チムニー登攀後、数分で雄岳頂上に着く(11:40)。展望好し。浅間にはほとんど雪
が無い。雄岳のもう一方のピークに登り、件のチムニーを、登り以上の恐怖を味わいながらゴボーで慎重に下
る。ロープを準備していたが使用しなかった。このチムニーは20とか30ではなく、50mぐらいあるんじゃないか
?と、私には思われる。コルに戻り、反対方向の雌岳に登る。対面の岩峰を避けて、予定外の八風平まで縦走
する事にする。途中、一ヶ所の鎖場があるが、概ね長閑な下山路で車道に出て、車に戻る。

 中軽井沢・追分にある坂井山荘は、山荘・ロッジの感覚じゃない、まして山小屋ではない、大邸宅である。広く
大きなサロンには薪を燃やす暖炉があり、絨毯の下には床暖房が施されて、壁には坂井夫人の大作が掲げられ
ており、中央には洒落た三日月形のテーブルが心地よく配置されている。今回は綺麗なキッチンを有用に使うこ
となく、暖炉で薪を燃やしながら簡単な夕食を取って、早々に寝る。

  12月10日 諸所から情報を集めたが、今日は積雪量が中途半端の為、どうも主目的の「黒斑山」(くろふやま・
2404m)は、無理のようだ。即ち、用意してきた山スキー・スノーシューには積雪「不足」、スニーカーでは積雪「過
多」なのだ。仕方なしに、人工雪で3コースのみオープンしている軽井沢プリンスホテル・スキー場にて短尺スキー
で4時間の今季初滑りをして、帰京した。

★斯く斯くしかじか、下調べはままならず、目的外の「高岩」・「プリンス・スキー場」になってしまいましたが、ものは
考え様です、この2つを3月の本番の一部に加えても面白いものになるかも知れません。その他、皆さんのアイディア
を聞かせてください。そして、3月7・8・9日の軽井沢・会山行にぜひともご参加ねがいます。軽井沢・坂井山荘は
すばらしいですよ。


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