天気図から読み解く山岳気象遭難の防止


  本稿は、山なかまシリウス会報「シリウス・ジャーナル」に2010年度1年間に亘り連載した山岳講座
 『天気図から読み解く山岳気象遭難の防止』を大幅に加筆したものである。

  日本の山岳地帯では夫々の山域に特有な気象現象が卓越している場合が多いが、筆者の能力不足、
 局地的な天気図・気象データの入手困難などの事情からそのような局地気象までは踏み込めず、
 日本の広い範囲で見られる普遍的な現象に関する記述の域を出ていないことを予めお許し願いたい。

  従って、実際の山行に当たっては夫々の山域の気象の特徴を別途把握することが欠かせないが、
 その前段階として日本の広い範囲に悪天が及ぶような気象現象の理解も大切なことであろう。
 本稿では主にそのような悪天現象を取り上げている。


 ストーリー展開の順序は無いので、どの項目からお読み頂いても構わないし、煩瑣な方は(1)はスキップも可。

 (1) 気象の基礎知識(18P)
 (2) 3月の発達した日本海低気圧(7P)
 (3) ゴールデンウィークの二つ玉低気圧(6P)
 (4) 梅雨末期の低気圧通過による北海道の暴風雨 (トムラウシ山の大量遭難死)(5P)
 (5) 梅雨末期の集中豪雨雨(7P)
 (6) 夏山の雷(4P)
 (7) 冬季の疑似晴天(2P)
 (8) 地上天気図と高層天気図(11P)
 (9) 気象衛星画像の見方(19P)
(10) 気象情報の入手方法とその活用(6P)
(11) 天気図から天気の予測を行ってみよう(11P)